「ただ産むだけではない」未婚で出産した38歳の現役グラドル“無痛分娩”リポート
7月に息子が産まれて、シングルマザーとなったド底辺グラドル兼ライターの筆者(吉沢さりぃ)。出産方法は「無痛分娩」を選択した。これに対して、周囲から実にさまざまな反応があった。日本で無痛分娩を希望するのは妊婦全体で1割程度とのことだが、今回は筆者が実際に無痛分娩でどうだったのか、それを経て感じたことなどを書いてみようと思う。
出産方法はざっくり分けて「経膣分娩」と「帝王切開」の2通り。さらに経膣分娩にも自然分娩、無痛分娩、和痛分娩などの種類があって、筆者の選択した無痛分娩は、麻酔を使い、出産に伴う痛みを最小限に抑えられるとか。
なぜ、無痛分娩にしたのかというと、シンプルに痛いのが嫌だから。子供は産みたい、でも痛いのは嫌……それだけだった。経産婦の知人には「絶対に無痛分娩にすべき!」と言われることが多かったが、何人かには「無痛分娩なんですねえ」と微妙な反応をされた。
どういうことかといえば、無痛分娩に対する否定的な声もあるようで、“自分でお腹を痛めて産んだ子じゃないと可愛がれない”と考える女性も少なくないらしい。正直、“私が私の子供をどう産もうが関係ないだろう!”と思った。
ビックリしたのが、男性から「無痛なの? さりぃちゃんお金ないのに? うちの嫁は自然分娩で頑張ったよ!」などと言われたことだ。
自然分娩だと頑張った、無痛分娩だと頑張っていない? そんなワケがないだろう。そもそも“お前が産んだワケじゃねぇだろ”と心の中で突っ込んだ。
たしかに、底辺グラドル兼ライターの筆者、一般の人よりお金がない。
さぞ無痛分娩は高いのかと思い、おそるおそる値段を検索したら、分娩費用や入院費用、新生児の入院費用などにプラス10万円するだけ。まあ、プラス100万円だったらさすがに無理だったけど、“飲み会を10回我慢すればいい”と考えたらチョロいもんだ。
筆者が選んだ産院では無痛分娩費を足して80万円前後。出産一時金で50万円もらえるので実質30万円だ。正直もっとすると思っていたので「意外と安い」と感じた。
さて、前置きが長くなってしまったが、実際の無痛分娩の感想は「痛くなかった。けど痛かった」。意味がわからないと思うのでここから当日の様子を詳しく説明していくが、それ自体の痛みとしては、以前、筆者は膣のプチ整形をしたが、そっちのほうがよっぽど痛かったと思う。
何より大変だったのは、当初の予定日から15日も伸びてしまい、出産に28時間もかかってしまったことだろうか。
筆者は全く子宮口が開かずに時間だけが経ってしまい「もうどうにかして産むしかない」というところまで至っての入院だった。
入院当日に手術室で背中を丸めて無痛の麻酔の管を挿入する。とくに痛くも痒くもなかったが、状況にびびって「いったぃぃ? ような気がする」というマヌケな声を上げてしまった。
睡眠導入剤を飲んだ翌朝、血圧などをはかってもらい浣腸をする。助産師さんに「3分我慢して!」と言われるが、1分が限界だった。浣腸ってこんなにキツいのか……と出産前にすでにげんなりする。もともと胃腸が弱いので、浣腸はシンドい。
悶絶タイムが落ち着いたら、院長の診察があるのだが、ここで全く開いていない子宮を開くためにとんでもなく痛い処置をされた。このときはよくわからなかったが、あとで調べてみたところ、この処置は「バルーン」と呼ばれるもので分娩誘発や陣痛促進の目的で行われるという。だが、かなり痛い。子宮が破けるんじゃないかと思った。
「無痛分娩」という選択に対する周囲の反応
浣腸、バルーン、出産前にゲンナリ…
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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