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「なぜ流行っているのかわからない」の声も…2年前の“単調な落ちゲー”が今ヒットする理由

『スイカゲーム』に寄せられる賛否両論

ダブルスイカだけでなく、スコアを競うオンラインランキング上位を目指す上級者も多い

 ただ、これだけ盛り上がっている『スイカゲーム』ですが、実は「プレイしてみたけどいまいち……」という否定的な意見も目に付きます。  具体的に見てみると「なぜブームになっているのかわからない」「ゲーム展開が単調すぎてすぐ飽きた」「一昔前のつまらないアプリゲームのよう」「ゲーム実況者の間で流行っているだけ」などなど。  こうした声が聞かれるのは、やはり『スイカゲーム』がゲーム実況と結びつくことで動画コンテンツとして映えるタイプのゲームだからと言えるでしょう。ひとりで黙々とプレイするパズルゲームと考えると、他にも熱中できるタイトルは数多く存在します。  余談ですが、『スイカゲーム』がアプリゲームっぽいこともあり、アプリストアで『スイカゲーム』と調べて海賊版をDLしてしまい、その出来の悪さに文句をつける……そんな人もブーム初期には見られました。Aladdin Xの『スイカゲーム』は今のところスマホ向けには配信されていません。

類似ゲームが大量出現!?

Nintendo Storeでもダウンロードランキング上位の『スイカゲーム』。このブームはどこまで続くか?

 さて、この『スイカゲーム』ですが、大ブームになったことで、フルーツではなく宝石、都道府県、惑星、お金……などさまざまなものを組み合わせる「マージ系+落ち物パズル」がアプリで多数登場しています。これがブームから2ヵ月経った現在地です。  思えばいにしえの昔から、横スクロールアクションがヒットすれば類似ゲームが続々とリリースされ、RPGが流行れば各社がこぞって参入する。そんな懐かしい空気を少し思い出しました。  ゲーム実況配信者が目新しさを求める傾向があるため、『スイカゲーム』の実況ブームは長くは続かないでしょうが、今後もカジュアルでゲーム実況に向いたタイトルが突如発掘され、旋風を巻き起こす、そんな現象が当たり前になりそうです。 <文/卯月 鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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