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飼い犬に「骨付きチキン」を与え病院送りに…“ペットの人間扱い”を手放しに歓迎できない理由

人間と犬猫で共通する部分も多い

 犬猫の健康を保つ秘訣とは、どのようなことか。 「先ほどは、意図的に人間と犬猫を分けて扱わなければならない場面があるというお話をしましたが、健康を考えるうえでは共通する部分が多いと感じます。たとえば、人間においても歯周病と全身症状の関連性は明確になっていますが、これは犬猫においても同じです。  くわえて、特に犬などは、床を舐めることも多いので、より入念な歯周ケアが必要となっています。あるいは、肥満がよくないことは人間も犬猫も違いがありません。基本的に、犬猫は腹八分目を知らないので、与えれば与えただけ食べてしまいます。しかし脂肪が増えれば血管が増幅しますし、そもそも肥満は免疫力を下げますから、病気にもなりやすくなってしまうんです」

小型犬でも「散歩したほうが良い」

 近頃は新型コロナウイルス感染症の蔓延によって“巣ごもり”に国民が慣れた感があるが、これについても佐藤氏は慎重に考えるべきではないかと話す。 「よくあるのは、『うちは小型犬なので、散歩は必要ないです』という誤解です。確かに感染症などに注意しなければなりませんが、外を歩くことによってストレスを解消する効果も期待できますし、循環や代謝もよくなります。それに、ずっと自宅にこもっていればウイルスの危険がないと考えるのは間違いで、どこで感染するかわからないのです
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高齢者は「死後の預け先をどうするか」を考えるべき
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ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki

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