筋トレは回数を増やしても意味がない
―[間違いだらけの健康法48連発]―
メタボが気になるOver30に欠かせない筋肉トレーニング。しかしパーソナルトレーナーの坂詰真二氏によると、筋トレの基本である腹筋・背筋・腕立て伏せですら間違った方法で行われていることが多いのだとか。この他にも“間違いだらけの筋トレ”を紹介していただいた。
【誤】筋トレはとにかく回数をこなすべし!
【正】回数は意味がない。大事なのは全力の70~80%の「負荷」
同様に多い間違いが、TVの体育会系番組でよく見かける「腕立て100回」などの回数自慢。坂詰氏は「効率的でない」と話す。
「筋肉を太く、強く向上させるにはあと2回できるかできないかという、『全力の70~80%の負荷』で10回を反復することが理想的です。100、200の回数を目指せば、負担を減らそうと動きが小さくなったり、先に指摘したような全身運動になり、狙った部位には効きません。10回3セットが基本です」
反復運動も呼吸を意識して、一回に3~4秒かけてゆっくりやると、より効果的なんだとか。
「細マッチョを目指したいならば、回数よりも負荷を増やして、各部位を全体的に鍛えましょう!」
【誤】ジョギング後の筋トレで効果倍増?
【正】筋肉のガス欠を招き、トレーニングで力を発揮できなくなる!
空前のジョギングブームで、走ったあとに筋トレするランナーも多い。ところが坂詰氏は「最大限に効果を引き出したいならば、筋トレは先に」と力説する。
「30分以上のジョギングは、筋トレに必要なエネルギー源である糖分を大幅に減少させます。筋肉がガス欠状態になれば当然、大きな力が発揮できず効果が下がってしまいます。理想は『走る前』です」
【誤】筋トレは就寝前で成長ホルモン刺激!
【正】寝る直前は体温が下がっているため、運動に向かない!
就寝前にトレーニングすることで、寝ている間に成長ホルモンの分泌が増すという説がある。坂詰氏も「一理ある」とは言うが、マイナス面が多分にあることも指摘。
「運動に一番適した時間帯は、交感神経が活発に働く16時前後。副交感神経が働く就寝前は、体を休ませるよう体温も下がっており、効果は出にくい。そこで筋トレをすると、交感神経が働いて眠りを浅くします。16時頃が難しければ夕食の1~2時間後に」
【坂詰真二氏】
全米ストレングス&コンディショニング協会公認スペシャリスト。スポーツ専門学校の講師も務める。近著に『やってはいけない筋トレ』(青春出版社)
― 間違いだらけの健康法【9】 ―
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