ライフ

“ライス無料”のラーメン店で“米を盗んでいた”アルバイト店員。犯行理由は「米が高くなり、自分で買いたくなくて…」

バレないと思い込んでいるからこそなのか、世の中には些細な悪事を働く小悪党が存在する。今回、話を聞いたのは、関東地方でラーメン店を営んでいる松井拓哉さん(仮名・30代)。松井さんは、原材料高に苦しみながらも、なんとかおいしいラーメンを提供しようと奮闘している職人だ。濃い目の味わいとなる豚骨醤油スープが人気で、近所に大学があることから昼夜問わず若い客でにぎわっているそうだ。
白米

画像はイメージです

店主が気づいた“異変”

「お店を開業してから10年になりますが、大学が近いのは本当に助かっています。うちの店はランチ時にたくさん食べてもらいたく、ライスを無料にしている。豚骨スープなのでご飯によく合うし、麺を食べた後スープに入れてもおいしいですよ。多くのお客さんに喜んでもらっています」 足繁く通ってくれる客のために、原材料高の中でもライス無料は現在でも継続しているという松井さん。しかし、ここ最近は米が高騰し、業者からの仕入れも難しくなりいろいろと頭を悩ませているとか。そんななかで、松井さんはお店に起こった異変に気づいたそうだ。 「ライス無料を謳っているため、常時大量の米が貯蔵されていて。ただ、仕入れに関してはどんぶり勘定で、なんとなく3日分くらいの米を確保するようにしていました。なので、細かくお店に何キロあって、今月は何キロの米を使ったなど計算していなかったんです。ただ、米の値段が高止まりしているので、どのくらい無料のライスが収益を圧迫するのか知っておきたくなりました。それで、確認しようとお客さんに出しているライスと、仕入れた量を突き合わせてみたんです。そうしたら、微妙にズレが出ていた。例えばですが、30キロの米を仕入れたのに、翌日には1キロ分くらいがない計算になる。もちろん、炊きすぎて廃棄する場合もあるのですが計算が合わないんです」

倉庫に仕掛けた防犯カメラに残っていたのは…

仕入れのたびに1キロの米が不明になれば、月に20キロ近くがロストしていることになる計算だとか。そうなると、米の値段が安くないだけに、お店の経営にも影響してくることになる。 しかし、そもそも仕入れの段階ではキロ数に間違いがないのに、なぜ倉庫に入れておくと少なくなるのか? 不思議に思った松井さんは、米などの材料を貯蔵している部屋に、防犯カメラを仕掛けて撮影してみたという。後日録画を確認すると、そこには驚くべき映像が残っていたそうだ。
次のページ
明らかにおかしな行動をするアルバイトの姿が
1
2
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

記事一覧へ
おすすめ記事
【関連キーワードから記事を探す】