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株主優待の桐谷さん“二度の大損を経た”資産5億円超への軌跡「3億円が3000万円に…株うつ状態でした」

独身を貫いてるわけではないんです

桐谷広人

撮影:山本祐之

――肝に銘じておきます。桐谷さんは一極集中投資ではなく、分散投資ですよね。その理由もお伺いしたいです。 桐谷:小学生時代、手塚治虫先生の『鉄腕アトム』を読みまして。確か、『宇宙ヒョウの巻』だったかなぁ。宇宙から来た未知の生物が、地球を侵略しようと目論むんです。未知の生物を全部叩き潰したのが大型ロボットなんですが、実は大型ロボットは小型ロボットの集合体だったという結末でした。小さなものをいくつも持っていたほうがいいという手塚先生の考え方を、株にも応用しています。 ――プライベートなお話も。現在一人暮らしですが、メリットとデメリットを教えてください。 桐谷:メリットは好き勝手に自由を謳歌できること、デメリットは炊事洗濯が大変というところですかね。 私、独身を貫いているわけではなくて結婚はしたいんですよ。人生で一度も恋愛した経験がないから、好きな人と結婚したいです。もし結婚したら妻との時間も作らなきゃいけないから大変になるのはわかっているけど、結婚したいです。

優待品と株関連の書類に囲まれて

――パートナーにされたら困ることはありますか。 桐谷:私が知らないときに、勝手に株関連の書類を片づけられたら困ります。テレビ番組のスタッフさんが年に一度大掃除をしてくれてありがたいのですが、書類がどこに行ったかもわからなくなってしまう。80平米の部屋は優待品と株関連の書類で山積みですが、書類がどこに置いてあるのかは大体、把握しているんです。敷布団の上やシーツの上にも書類が置いてあってかきわけて寝る状態ですが、崩したらわからなくなってしまいます。  優待品と書類の山で、結婚したらどこに妻を住まわせるのか……。自分で自分が悩ましいです(笑)。
桐谷広人

『一番売れてる月刊マネー誌ZAiと作った桐谷さんの株入門 改訂版』(ダイヤモンド社刊)より

 生活費は配当&優待品でまかない、株資産を切り崩すことなく資産形成を続けた桐谷さん。近年の株価高騰の恩恵も受け、現在の総資産5億円は超えている。語り口は飄々としながらも、二度の失敗からくる“謙虚”さは言葉の節々に感じられた。 きりたに・ひろと 1949年10月15日、広島県竹原市生まれ。365日株主優待と配当で生計を立てる投資家。プロ棋士七段。バブル絶頂期の1984年に株を始め、バブル崩壊やITバブル、リーマンショックなど相場の浮き沈みを経験。資産は5億円超。 <取材・文/内埜さくら>
うちの・さくら。フリーインタビュアー、ライター。2004年からフリーライターとして活動開始。これまでのインタビュー人数は3800人以上(対象年齢は12歳から80歳)。俳優、ミュージシャン、芸人など第一線で活躍する著名人やビジネス、医療、経済や一般人まで幅広く取材・執筆。趣味はドラマと映画鑑賞、読書
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一番売れてる月刊マネー誌ZAiと作った桐谷さんの株入門 改訂版』(ダイヤモンド社刊)

資産5億円が目前の桐谷広人さんの投資テク!

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