会社で“肌着が透けた”状態は避けたい。「セーターを着て出勤する」際に清潔感を出すポイント3選
「暖房時の室温設定を20度にする」ウォームビズが推奨されたのが2005年の話です。当時に比べて確実に言えるのは、「スーツ以外」の着こなしが増えていること。スーツやネクタイにこだわらない“ビジネス防寒スタイル”は、「オフィスカジュアル」や「ビジネスカジュアル」と呼ばれますが、両者を混同する方もいらっしゃるようです。
名称は似ていますが、「実は別物」ということは意外に浸透していません。具体的に冬の事例で言うと、ジャケットとワイシャツの間にセーターやカーディガンを挟むのが「ビジネスカジュアル」。そして、ワイシャツの代わりとしてセーターにジャケットを合わせる「オフィスカジュアル」なのです。
主に内勤向けの着こなしとして役立つオフィスカジュアルですが、「休日のジャケットスタイル」と代り映えしないため、だらしなく見えてしまっているケースも散見されます。
そこで今回は、「冬のオフィスカジュアルで清潔感を出す方法」について、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者が解説します。
編み物であるセーターは、糸の細さでカジュアル具合が決まるもの。ビジネスアイテムであるジャケットには、ハイゲージと呼ばれる薄手のものが相性抜群。これはワイシャツとジャケットに間に挟むセーターも同様です。
一方、休日用の厚手のセーターでは、ジャケット姿が野暮ったく見えてしまうため、冬オフィスカジュアルでは避けましょう。なぜかというと、セーターの「首型」の話になってきます。
ワイシャツに合わせるセーターの首型といえば、Vネックもしくはクルーネックです。しかし、ワイシャツの代わりにセーターを合わせる場合であるなら、モックネックが断然おすすめ。
クルーネックTシャツにジャケットを羽織る夏のオフィスカジュアルのイメージから、冬でもクルーネックセーターを合わせがちかもしれません。ところが、首を半分程度覆ってくれるモックネックは、ジャケットの襟裏に皮脂がつくことをガードしてくれるため、物理的に考えて清潔なのです。
また印象面においても「皮膚の露出を抑える」ことは、生活感を抑えてくれます。冬のオフィスカジュアルでは、ハイゲージの糸で編んだ薄手のモックネックを選びましょう。
オフィスカジュアルを語るうえでは、下半身のバランスも検討が必要です。というのも、ワイシャツを挟まないカジュアルな着こなしだからこそ、合わせるパンツ次第で休日のジャケットスタイルと代り映えしなくなってしまいますから。
そこで私は、チノパンではなく、スラックスをおすすめしています。上半身のカジュアル具合をスラックスでカバーする作戦です。このとき、革靴やチャッカブーツを合わせてみてください。
一方、スニーカーを合わせるならば、センタープリーツが縫い付けられたイージースラックスを試着してみてください。生地がゴワついたチノパンよりも都会的な印象ですが、スニーカーで合わせても違和感がありません。
クルーネックは避け、モックネックを選ぼう
チノパンよりスラックスをおすすめする理由
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“あなたのお抱えスタイリスト”として、その違和感を言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。公式サイト「エレカジ」では、80件を超えるコーディネート事例を公開。
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