更新日:2024年03月10日 09:13
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「パチスロで勝つほど人間関係はボロボロに…」50歳の元パチプロに“その後の人生”を聞いてみた

ノリ打ちは「割のいいバイト」くらいの感覚

パチンコ これだけ聞くと数の力で高設定をつかみ取り、連戦連勝と思ってしまうが、そこまでおいしくなかったとも。 「入場抽選や朝の並びもあるから溢れて取れないこともフツーにありましたし、高設定が取れても思ったほど伸びないこともあったりしましたね。高設定をつかんだメンバーが打ってる間はやることがないので、プライベート打ちしたりして、それで大勝ちすることもあれば、負けてノリ打ちの勝ち金で補填なんてこともありました。だからパチプロ軍団というよりかは、パチスロ好きが集まってツレ打ちするみたいな感じで、割のいいバイトくらいの感覚。でも、ノリ打ちする日は打ち終わったらみんなで飲みに行ったりして、勝っても負けても楽しかったですね」  とはいえ、一般の人よりもオイシイ思いをしていたことは事実である。狂乱の時代とも呼ばれた往時を少し振り返ってもらった。 「あるホールで入場抽選ナシ、初代獣王が8台あって毎日必ず1台は設定6を入れているってホールを見つけて、毎日朝5時から8人で並んで毎日設定6をつかんで毎日万枚出したことがあったんです。さすがに1週間くらいでバレて追い出されました(笑)」

楽しい時代は4号機の終焉とともに……

 だが、ノリ打ちの楽しい時代は思ったほど続かなかった。爆裂4号機の撤去と5号機時代の到来である。 「爆裂系の4号機って、『設定6=万枚』くらいの性能があったんで、人数かけてノリ打ちする価値がまだあったんです。でも5号機は極端に出玉性能がマイルドになったんで、1台の高設定台をみんなでノリ打ちしてもたいしておいしくないわけです。それで5号機が導入されるようになってしばらくしてグループは自然消滅。しばらくは連絡取り合って情報交換してましたが、それもしだいになくなりました。みんな、今、何してんでしょうね(苦笑)」
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私生活はボロボロになっていき…
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グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター

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