更新日:2024年03月09日 19:17
ライフ

元いじめられっ子「月給8万円」の美容師が、年商50億円の経営者になるまで

 手取り8万円から始まった美容師時代を経て、27歳で起業。現在では、全国100店舗以上展開する美容室「Dears」の経営など、グループ年商50億円を売り上げるビジネスマンへと転身したのが、2000人以上が学ぶビジネス勉強コミュニティ「北原の精神と時の部屋」の運営を代表する北原孝彦氏。まさに人生の「一発逆転」を成し遂げた彼に、その半生を聞いた。

元いじめられっ子が美容師を目指したワケ

北原孝彦氏

北原孝彦氏

 経営者としてグループ年商50億円を達成し、自身のスクールやYouTube配信も多くの人の支持を集める北原孝彦氏。しかし、華やかな活動とは裏腹に、その幼少期は暗いものだったという。 「両親の仕事の都合で、小さいときから1~2年ごとに引っ越しを繰り返していました。学校が変わると勉強も遅れがちになるし、せっかくできた友達もゼロにリセットされる。だんだん性格がひねくれていったんでしょうね。3回目の転校から、次第にいじめを受けるようになりました」  友人がいない日々。暇な時間があれば寸暇を惜しまず、ゲームにどっぷりハマるように。 「ゲーム代がほしいって、いつも思っていました。そして、中学時代に親に散髪代をもらったとき、『自分で髪を切れば、このお金もらってもいいんだよな?』と思って。以来、散髪代を浮かせてゲームを買うため、自宅の風呂場で自分の髪を切るようになりました」  そして、この経験が彼の人生を大きく変えることに。 「高校時代に先生から進路希望を聞かれたとき、特に得意なことは何もなかったので迷ったんですが、自分の髪の毛を自分で切っていることを思い出して。突発的に『将来は美容師になります!』と宣言し、美容専門学校へ進学することになったんです」

「ほかに行く場所がなかった」居場所を探して美容師へ

北原孝彦氏

美容師として頭角を現した北原氏

 いわば勢いで美容師の道に入ったが、専門学校を卒業後は地元・長野のサロンに就職。美容業界は、入った人の9割が辞めると言われるほど過酷な世界だが、北原氏は「ここが自分の居場所だ」と感じたと振り返る。 「美容業界は職人気質で厳しい世界ですが、ダメな部分は指導してもらえるし、努力してダメな部分を直せば褒められる。僕は小さい頃からいじめを受けていたので、陰湿ないじめがない環境という環境が本当にうれしくて。また、『ほかの場所に行けば、自分はいじめられるに違いない』とも思っていたので、美容業界のほかに僕の居場所はなかったんですね」
次のページ
成功の理由は…
1
2
3
おすすめ記事