伸び悩む「芸能人YouTuber」が続出…人気タレントでもYouTubeで苦戦する理由
コンビニバイトはクビでも社長はできた――。かつてヒカルやラファエルといった人気YouTuberを抱え、設立4年目で年商14億円企業に成長したインフルエンサープロダクション「VAZ」。その創業者の森泰輝氏は、実は元々は引きこもり大学生だった。
周囲と馴染めずに家から出られなくなり、始めたアルバイトも次々とクビに……。「自分は何もできない人間だ」と悩んだ末にたどり着いたのは、苦手なことでは努力をせず、ひたすら得意なことを伸ばすという人生哲学だった。「ダメな部分を認めると、自分の活かし方がわかる」と語る森氏が教える、自分に眠る才能の見つけ方とは?
*本記事は森氏の著書『ダメな自分でも武器になる』を再構成したものです。
YouTubeでバズりたいのに失敗する人の特徴は、自己理解が足りないということです。これはテレビで大活躍のタレントでも同じこと。
その代表例が、ウケそうなキャラクターになりきって人気を得ようという戦略です。例えば「おばかタレント」のように、世間に受けそうなキャラクターを演じたり、特徴的な話し方をさせても、一時は流行るかもしれませんが、継続性がありません。旬が過ぎると同時に、世間から姿を消してしまいます。
結局のところ、本人の持ち味を隠してしまうと、本当の意味で「その人自身のファン」はつかないのです。
YouTubeに限らずSNS全体で、その傾向が顕著です。SNSは24時間オープンなので、自分を偽っていると、いつかは必ずバレてしまいます。
現在、YouTubeの世界では「分業制」が当たり前になっています。動画に出るタレントだけでなく、企画構成を組む作家や、動画を作る動画編集者、戦略を練るプロデューサーなど、数人で小さなチームを組んで戦うのが主流になってきているのです。
そうしたチーム戦を展開するなかで、本人がきちんと自己理解をしないままに放送作家が考えた企画をこなすだけだったり、プロデューサーからのコンセプトを受け入れるだけだと、ファンはついてきてくれません。そこには、ブラウザやアプリ越しに伝わる「本人の魅力」が見えないからです。
むしろ本人が「プロデュースされた覚えがない」と心の底から思えるくらいがちょうどいいのです。
自己理解が足りないYouTuberは、伸び悩む

自分を偽っても、いつかは必ずバレる
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1990年、兵庫県生まれ。2015年にYouTuberなど動画インフルエンサーのプロダクション「VAZ」を起業。インフルエンサーマーケティング事業やSNSプラットフォーム事業などを手がけて同社を急成長させる。現在はTikTok運用に特化したマーケティングエージェンシー「Pien」の代表を務める。著書に『「ダメな自分」でも武器になる』 (Twitterアカウント:@taiki_pien)
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