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松本人志は再起なるか?「復帰できる/できない」芸能人の“ブランディング力”の違いとは

知名度があるなら情報発信ではなく情報統制を

 ブランディング戦略には、「ブランドマネジメント」という概念がある。これは、ブランドの商品や価値などの維持全般を意味するが、松下氏によると、今の時代で特に重要なのが、関連情報の統制だという。 「起業したばかりなら、まずは存在を知ってもらうために情報発信が重要ですが、反対にある程度の知名度がある場合は、『間違った情報を出さない』『拡散させない』ことに注力する必要が生まれます。例えば、高級ブランドのエルメスをぼったくり企業だと非難する人があまりいないのは、職人を大切にして、バッグをひとつずつ丹精込めて作っている会社だと、多くの人が認知しているからです。  デジタル化が進んだ現代は、誰もが欲しい情報にアクセスできる情報化社会です。情報統制と言うと言論弾圧みたいなイメージがありますが、芸能人だけでなく公人に含まれる職業であれば、いい意味で情報統制に力を入れるべきでしょう」  対照的だったスキャンダル対応の松本人志氏と、狩野英孝氏。ときにはマイナス面をオープンにしたり、自ら情報統制することも著名人には求められるのかもしれない。 <取材・文/安倍川モチ子>
経営コンサルタント、共感ブランディングの提唱者。株式会社SKY PHILOSOPHY 会長。40年近く、企業アイデンティティーやブランドコンセプトの確立を専門とし活動。2011年より「真のブランディングを世に伝える」ことをミッションに、講演、講師、コンサルティングを行う。2024年、著書『共感ブランディング®ドリル』で、自身の体系的オリジナルロジックを一般公開。ブランディングのわかりやすい実践書として高評価を得ている
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