雪がまだ残る3月下旬の北海道は寒かった
新函館北斗駅
新函館北斗駅に着いた時は、すでに現地は真っ暗。ここでは次の列車まで約30分の待ち時間があり、途中下車可能だったので駅の外に出ることに。
新函館北斗駅前にあった温度計。ちなみに鹿児島との温度差は約15度
駅前の温度計を見ると、プラス7.8℃。3月下旬の日没後の北海道にしては比較的暖かいが、出発地の山川駅のある指宿市の同日朝5時の気温を調べると20.5℃。
13℃近い温度差があり、さすがに寒い。雪はほとんど溶けていたが、所々にまだ残っていた。
新函館北斗駅併設の北斗市観光交流センター内にある『北斗の拳』のケンシロウ像
そんな新函館北斗駅には、駅に併設される地元自治体の北斗市観光交流センターに“ある名物”が存在する。それは『北斗の拳』のケンシロウ像。『明日への秘孔』と名付けられた高さ190㎝(※台座を含む)の像は、作品と同名の北斗市の住民有志たちが熱望したことで実現。正直、
この時点で出発から13時間以上が経ち、すでにヘロヘロだったがケンシロウ像を前に気合いを入れ直し、札幌行き最終の19時1分発の特急北斗21号に乗車。とはいえ、すぐに寝落ちしてしまい、道中の大半を寝て過ごして22時41分に終点の札幌駅に到着した。
札幌駅。ここも途中下車不可だったため、画像は後日撮影したもの
筆者の自宅は札幌市内にあるため、本来ならここがゴールなのだが1日で移動できる限界に挑戦するのが今回の目的。食料の購入と駅の外観撮影のために改札の外に出たかったが、
筆者の乗車券では札幌駅での途中下車はできない。函館方面から特急を乗り継いで旭川方面に向かう場合、途中の札幌―白石間を二度通過することになり、そうした区間では下車するとそこから先の乗車券が無効になってしまうためだ。
2813.9kmの移動にかかった所要時間は「19時間4分」。
新幹線停車駅のような立派な造りの旭川駅
仕方なく旭川行き最終の特急カムイ47号に乗車し、予定通りの23時5分に出発。JRグループでもっとも遅い時間に出発する特急列車は、日中と違って車内は途中の岩見沢駅を過ぎると乗客もまばら。車内で日付をまたぎ、
旭川駅には深夜0時30分に着いた。
3月下旬の旭川駅南口はまだ雪で覆われていた
2つある改札口の1つはすでに閉鎖されており、空いているほうの改札から出たがすぐに閉まってしまうので駅の外へ。すると、駅南口は歩道以外の部分がまだ雪で覆われている。
鹿児島とは完全に別世界だ。
なお、この日の2813.9kmの移動にかかった所要時間は19時間4分。運賃と各指定席特急券の合計額も6万270円と決して安くないが、乗り鉄的にはいろんな景色を堪能でき、日本の南北の気候の違いも実感できたので大満足だ。
移動時間がかかりすぎるのであまりオススメできないが鉄道でもこれだけの距離を1日で移動できることが証明できたはず。旅行の計画などを立てる際の参考にしていただければ幸いだ。
<TEXT/高島昌俊>
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。