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「これで65歳までは安心」と思っていると痛い目に遭う!再雇用に潜むリスクを専門家が解説

リスク2 大企業では元気でも「バリバリ働けない」

シニア

写真はイメージです

では、シニアが大企業で再雇用された場合には、どのようなリスクがあるのだろうか。大企業はそもそも賃金が高めで、再雇用や退職金などの制度も整っているため安心できそうだが、それでも大企業特有のリスクがある。 大企業ではまず、中小企業よりもシニアが歓迎されない場合が多い。シニアも若手も社員数が多く、早くポストを空けたかったり、高い人件費を圧縮したかったりするためだ。そのため、再雇用後に「追い出し部屋」と呼ばれるような、閑職・やりがいを感じない仕事や部署に異動となり、自主退職の圧力を受ける場合がある。 また、社員数が多く、社内ルールが厳格な場合が多いことで、自分の立場が下がったことを強く意識するかもしれない。これまでの部下が上の立場になったり、入室や情報アクセスの権利がなくなったりする場面も多いだろう。 そして、大企業での再雇用で多いのが、勤務日数の一律制限だ。まだ体力・能力は衰えていないもかかわらず、一律で「週3日勤務」などにされてしまうことがある。暇をもて余す・やりがいを失うだけならばよいが、勤務日数の制限は給与の減少にもつながる場合があるので要注意だ。

リスク3 「同じ仕事なのに」給料がガクンと下がる中小企業

さて、中小企業での再雇用のリスクは、共通でも挙がった給与減少が第一に来る。大企業と異なり、「定年前とまったく同じ仕事内容、勤務時間にもかかわらず、給与だけが大幅に下がる」といったことが発生し、不満の対象となりやすい。冒頭の裁判の話も、こうした事態について争っているものだ。 このように、定年前と同じ仕事内容や勤務時間であることが負担になるシニアもいる。個人差はあっても徐々に体力が衰え、健康リスクも上がる。入院や通院が発生したり、体力的に難しい仕事が出たりする場合があるが、配慮がない会社だと柔軟に対応してもらえないことがある。 大企業が自主退職を促す場合は、閑職に追いやることが多いが、中小企業の場合は反対に、過度なノルマなど厳しい環境下に置いたり、嫌がらせをしたりすることも見られるので注意したい。
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転職を目指す際の注意点
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50代以上のシニアに特化した転職支援を提供する「シニアジョブ」代表取締役。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓う。シニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中

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