仕事

「50代でも転職できる!」説は本当か?多くのミドルを待ち受けるいばらの道

昨今、注目が集まる50代転職。その活況から、ただ会社にしがみついていただけのスキルゼロ、コネゼロの負け組社員が参戦し、屍の山を築いている。しかし、この大多数の50代くすぶり社員でも転職を成功させ、年収増を狙える秘策が。その極意を探る。

人事ジャーナリストが語る“50代転職活況”の裏側とは!?

負け組50代転職の極意かつて転職市場では、「35歳限界説」がささやかれていたが、近年その状況は大きく様変わりした。実際に下の図を見ると、40~50代でも転職を機に年収アップした人の割合は少なくない。
負け組50代転職の極意

50代でも約3割が転職に伴い年収が上がっているが、これは難関資格や高度なスキルを持つハイクラスがけん引した数字。多くの“持たざる者”には厳しい現実が待つ(出典:厚生労働省『令和3年雇用動向調査結果の概況』より)

ミドル世代向けの転職を後押しする求人サイトは、どこも活況の様相を呈しているが、「このデータを妄信するのは危険」と話すのは、人事ジャーナリストの溝上憲文氏だ。 「実は、求人サイトやエージェント経由の転職は全体の3割にすぎず、ハローワークや縁故などその他経由が7割。さらに大手の某転職サイトは35歳以上の登録者が6割以上を占める一方で、企業側が提示する求人は8割が実質35歳以下と大きなギャップがあるのです。しかし、’19年の雇用対策法の改正で求人の年齢制限が撤廃され、年齢での足切りができなくなったことで、求人サイトや転職エージェントはあたかも中高年を積極採用しているかのように謳っていることも多いです」 実際、期待感をもって求人サイトに登録しても非常に厳しい闘いを強いられるという。

年齢とともに急速に減少するミドル求人