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予算30万円で買える「両側電動スライドドア」車。ミニバン、軽自動車、それぞれのオススメは?

軽自動車のお買い得な中古車は?

軽自動車の条件は『両側電動スライドドア』『5万キロ以下』『修復歴なし』とした

両側電動スライドドアを持つ軽自動車は、40万円ー50万円の予算で程度が良い車両が多々選べてしまう

 ここまでは、普通車を中心に見てきましたが、軽自動車はどうでしょうか。私が、2017年にセルシオを買った時点では、軽自動車の中古は「ムダに高い」といった感覚があり、「電動スライドドア」といった人気装備がついている車両を買うなら、中古よりも新車を買ったほうがお得感が高いと思ったほどでした。  しかし今、なんと「修復歴なし、走行5万キロ以下」という条件で、「両側電動スライドドア」を持つ軽自動車は、総額40万円程度で買うことができるのです。  更に凄いのは、「ターボ」という条件を足しても総額予算55万円程度で買えてしまうという点。軽のターボは、新車も中古車価格も高いといったイメージがあったわけですが、気づけばそういった条件でも50万円台で購入可能となっていたのであります。

相場は需要と供給で決まる

 10年前ほどまで、中古車相場がとても高かった「両側電動スライドドア」のミニバン。また、5年ぐらい前まで、割高感があったといえる軽自動車。しかし今、そういった人気要素を持つクルマは、総額30万円、40万円といった価格で購入できる状態となっているのです。  こういった変化が起きたのは、「両側電動スライドドア」といった人気条件のクルマが市場に多く出回ったからでしょう。両側電動スライドドアを持つクルマ、特に軽自動車のそれは、かつて新車ラインナップがそれほど多くありませんでした。その状態で、需要が高まったため、5年ぐらい前まで「中古車が高い」という状態があったのだと思います。  しかし今では、「両側電動スライドドア」持つ軽自動車が十分に行き届いた状態。もちろん、“需要が減った”というわけではないと思うのですが、供給が十分になされたため、「特に珍しくない」という状態になり、激安中古車の部類でも「両側電動スライドドア」という選択肢が出てきたのだと思います。  こういった現象は、かつてのプリウスでも同様。2008年のリーマンショック前の時代、2024年現在のようにガソリン価格が高かったのですが、その際燃費が良いプリウスの需要が高まり、中古車価格がものすごい高値となってしました。2005年頃に総額30万円で難なく手に入った初代プリウスが、70万円程度にまで上昇。中古車相場が上がっていたのです。ちなみに、当時USSといった業者オークション相場でも初代プリウスは値上がりしており、10万キロ以上や修復歴ありという条件でも50万円近い取引額となってしました。  しかし、それから今にかけてプリウスは大量に作られたため、ガソリン価格が2008年当時に負けないぐらい高値となっている今でも、前のように「値上がりする」ということはありません。3代目プリウスでも、激安中古車価格で難なく手に入るわけです。(走行2.5万キロ2010年製が総額約40万円)  多くの人が求めるニーズは、ある時点で変化する場合があります。しかし、それが一定期間変化しないと、供給が満たされるため「人気条件なのに、オトクな中古車」という商品が出現するわけです。 <文/斉藤由貴生>
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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