更新日:2024年07月17日 15:23
お金

貯金ゼロの貧乏ママが“資産1億円”を達成するまで。1日14時間以上の勤務に疲れ果て「これは続けられない」

王道中の王道とされる投資法とは?

 二度と後悔しないと決意を新たに、櫻井さんは、素性の確かな人物が運営する投資スクールで学び始める。そのうえで、上場企業数十社からなるインデックス投資信託と米国株で再スタートを切った。 「これは、王道中の王道とされる投資法です。最初は月々2万円ほど、1年で約24万円という堅実投資です。堅実ゆえ、急速には増えません。なので、しばらくしてから、毎月入ってくる給与の4割ぐらい、そして賞与が入ったときは、それをほとんどつぎ込みました。日常の生活費の支出の見直しもしました。それで、36歳になってFIREできました」  これだけだと、FIREは結構ラクにできると思われそうだが、そうではない。櫻井さんは、リスクはあっても、勝負には何回か出ている。

王道の投資法から始めてついにFIRE

投資への不安や抵抗が面白いほど消える本

櫻井かすみ『投資への不安や抵抗が面白いほど消える本』(Gakken)

「コア・サテライト戦略と呼ぶのですが、運用資産のコアとなる8割はリスクの少ない投資に振り分け、残り2割でトレード、暗号資産、個別株に充て、そこでは勝負しました。あと、外貨投資もして、円とドルを半々ぐらい保有しています。ドルが100円台のときに、かなりの額をドルに変えているので、160円前後になった今、為替の差益は得られています。  また、コロナ前に、景気後退か何か、そろそろやばくなるだろうと思い、分散投資して現物資産を増やそうと考えました。具体的には不動産や金(きん)ですね。不動産はマンションで、初期投資がかなりかかりますが、当時は会社員だったのでローンが組めました。そのマンションは、去年売却しました。それで得たお金で米国株をさらに買いました。これだけやって、投資だけで暮らしていけると確信を得て、会社を辞め、今に至ります」  経済的自由を得て退職した櫻井さんは「一度きりの人生なのだから、経営とかもチャレンジしてみたい」と考え、マネースクールを立ち上げ、チームで運営している。開校1年半で、教え子は約110名にのぼるという。くわえて、書籍の執筆、講演の登壇などあり、私生活では4歳児の子育てもしている。 <取材・文/鈴木拓也> 【櫻井かすみ】 ファイナンシャル・プランナー、投資の学び舎「トウシナビ」代表。大阪府出身。投資詐欺被害、貯金ゼロ、離婚&無職、再婚直後に不妊治療でもっと貧乏に……、などドン底を経て、極度のお金恐怖症になるも、4年で1000万円まで貯めるのに成功。それから投資を本格化し、純資産は1億円に。お金の増やし方&守り方を、延べ2000人に直接指導している。SNS総フォロワー3万人以上。著書『投資への不安や抵抗が面白いほど消える本』(Gakken)がある。Instagram:@sakura_waamama
ライター、写真家、ボードゲームクリエイター。ちょっとユニークな職業人生を送る人々が目下の関心領域。そのほか、歴史、アート、健康、仕事術、トラベルなど興味の対象は幅広く、記事として書く分野は多岐にわたる。Instagram:@happysuzuki
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