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「一度もベッドで寝なかった」パリオリンピック3泊5日で合計27万円の節約旅

最悪評価のゲストハウスでも1泊2万円

公衆トイレ

街中の公衆トイレ

 あだ名が野宿というくらいなので、彼は野宿が得意だ。日本や海外でも野宿をしていたが、今回はバスの中で寝る作戦だった。 「宿を一応調べたのですが、最安値で、最悪評価のゲストハウスのドミトリーが1泊2万円。それを見たときにもうベッドで寝ることは諦めました」  まず野宿氏は、深夜0時に出るパリ発ナント行きのバスの移動中に寝ることにした。疲れていたので乗ってすぐに眠りにつくが、6時間で目的地に着いてしまう。ナントでサッカーを観戦した後は、深夜バスでパリに戻る。  飛行機も含め、3日連続で乗り物のなかで寝ることになった。そして最終日は街中のバス停で、ほとんど寝られない状態のまま夜を過ごしてバスで空港に向かったという。

パリ市内には無料シャワーが点在

シャワー

パリ市内には無料で使えるシャワーがたくさんある

 そんな野性味あふれる野宿氏だが、いつも小奇麗な服を着ていて1日1回はシャワーを浴びないと落ち着かない男だ。かつてロシアまでサッカーのワールドカップを観に行った際は、公園で寝泊まりをして、ゲストハウスにカネを払い、シャワーだけ使わせてもらっていた。今回はどうしたのか? 「パリには無料シャワーがたくさんあるのでありがたいです。意外と清潔だし、プールのシャワールームを無料開放していたのですが、そこは信じられないぐらい綺麗でした。一人が終わったらすぐに清掃員が入るパターンです。なので、全くシャワーには困らなかったですね」
パン

パンを買って公園で飢えをしのぐ

 また、旅行において食事は重要だが、野宿氏は有名店で食べることなどは一切考えていなかったという。何を食べたのか? 「日本から持ってきたカロリーメイトやビスケット、あとは適当にパンを買ってやり過ごしていました。水は空港の給水機で大量にペットボトルに入れて持ち歩き、たまにミネラルウォーターを買いましたが、水道水も飲みましたね。  最後の日、レストランに行って食事したら料理が3600円で水が700円もしたんです。それがいちばんの贅沢でしたね」
レストラン

「今回の旅でいちばんの贅沢」というレストランでの食事。料理が3600円で水が700円

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10キロあるリュックを背負い続けるはめに…
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