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フワちゃん炎上は必然か。“タメ口”タレントを日本人が「本心では」認めていない理由

タメ口が許されていた女性芸能人の“属性”とは


 先に述べた通り、タメ口的距離感の女性芸能人は、フワちゃんが突然変異的に登場したわけではなく、さほど珍しい存在ではない。パッと思い浮かべてみると……  ローラ、水沢アリー、森泉、ダレノガレ明美、木下優樹菜……炎上&手のひら返しに陥ったひとがそれなりに存在するところが興味深い。この芸能界の女性タメ口キャラ、前述した「属性」は、いくつか分けられるような気がする。 ・ハーフ、クォーター枠 ・帰国子女枠 ・セレブ枠 ・ギャル枠 ・天然/おばか枠  ひとつひとつ詳細に語ると長くなるので省くが、海外的なスタンスだから、ギャルだから……それぞれ多くの人にとってはマイノリティの存在、自分たちと違う存在としてまず認識するからこそ、「そういうもの」として許容するのだろう。  しかし、「そういうもの」であるからこそ、今回のように自分たちの許容できる枠からはみ出すことがあると、一気に掌返しが起こってしまう。  多くの場合、タメ口は一般社会でも唐突に使われると「なんだこいつ!?」という反応、受け止められ方をするものである。それがキャラなんだ、育ちや慣習の違いなんだと飲み込めると、理解度を深める過程を何ステップかスキップして近しい距離になれることもある。  しかし、この「スキップ」こそが、タメ口キャラの最大の弱点なのかもしれない。  つまり、タメ口はその人それぞれの「そういうもの」属性と、どこか愛嬌があって憎めないなどの受け入れられ方、そういったものが絶妙でギリギリのバランスが「好感」を生み出しているのだろう。

タメ口キャラの枠は存在し続ける

 ギリギリのバランスであるからこそ、ちょっとしたことで一瞬で壊れてしまう。「ほらやっぱりそうじゃん!」と掌返しされる。  それがフワちゃんであり、ダレノガレや水沢アリーなどバッシングされたタレントたちの通ってきた道だ。失言や誤爆ではなくLINE流出ではあるが、ベッキーの「センテンススプリング!」もわかりやすい一例だろうか。  ギリギリで保たれていたバランスを、再び同じように戻すことは相当難しいかもしれない。再びフワちゃんのタメ口が聞ける日は来るだろうか。そして、新たなタメ口キャラの人気者も、きっとそう遠くないうちに登場するのだろう。「枠」は変わらず存在するわけなので。 <文/太田サトル>
ライター・編集・インタビュアー・アイドルウォッチャー(男女とも)。ウェブや雑誌などでエンタメ系記事やインタビューなどを主に執筆。
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