アイドルになる際に「大変なことは大きく変わるチャンス」と考えた
——そもそもアイドルになった経緯は?
石田:いくつかの習い事をしていた中でダンスもやっていたんですが、アイドルになりたいという気持ちは特になくて、そのモデル事務所から勧められたオーディションを受けたら候補生に選んでいただいたことがきっかけです。でも、一人つ子だったので、アイドルグループという集団行動には苦手意識があり、アイドルのお仕事をいただいた時は、苦手なことに挑戦するのは大変だなと思いました。でも、同時に大変なことは大きく変わるチャンスだと考えて、頑張ろうと思いました。
——そこが人生の初めての転機ですね。オーディションはどういうものでしたか?
石田:公開オーディションでウォーキングと自己紹介とダンスを披露しました。
——自己紹介はなにをしたんですか?
石田:手でハートボーズを作った記憶はすごくあるんですが、1人でステージに立つのが初めてだったので、しゃべるだけでも緊張してしまい、詳しいことは忘れました。その当時は本当にいっぱい、いっぱいでしたが、何か人と違うことをしなければならないと思い、思いついたのがハートのボーズと小学生の頃に好きだった言葉が「ハッピースマイル」だったので、確か好きな言葉として「ハッピーとスマイルをみなさんにお届けします!」ってアピールした記憶はあります。
——最初はアイドルになる気はなかったけど、オーディションに合格した時は嬉しかったですか?
石田:もちろん合格した時はすごく嬉しかったです。公開オーディションなので、合格するか、落ちるかがみんなに分かるし、非常にドキドキしました。やるからには結果を残したいと思っていたので、合格したことはステージに立つためのスタートラインだから本当に嬉しかったです。
——苦手な集団行動はうまくいきましたか?
石田:やっぱり1人での活動が得意だと感じました。それがアイドルグループにいて学んだことです。
——楽しかった思い出はありますか?
石田:ファン様(編集部注・石田さん独自のファンの呼称)との握手会が楽しい思い出です。ファン様は本当に十人十色で、さまざまな方が来てくださったんです。目の前にファン様がいると、その方に向けてお話しできるし、私の言葉で喜んでくれているのが目に見えて分かり、顔が明るくなるのが嬉しかったです。ファン様の役に立ち、「明日お仕事を頑張ろう」と思ってもらえる存在になれている実感がありました。握手会の場では多くのことを学び、刺激的な時間を過ごすことができました。本当にいろんな方が来てくださるので、すごく楽しかったです。
——辛かった思い出はありますか?
石田:アイドル時代の苦労は、やっぱり歌詞や踊りを覚えることと学業の両立でした。でも、そんなことはアイドルのみんながやっていることでした。当時の自分はその両立が大変と感じていましたが、いまではとても特別な時間を過ごすことができたと思っていて、学びが多かったと実感しています。
——高校とアイドルの両立は大変ですよね。
石田:その当時はやることが多く、いっぱい、いっぱいだったと思いますが、メンバーやスタッフの方々とファン様に支えられたことで乗り切れたと実感してます。ファン様が私よりもスケジュールを把握していて、マネージャーさんからまだ連絡が来ていないイベントの情報を教えてくれることもありましたし、テストの時期になると、「頑張ってね」と応援してくれるし嬉しかったです。
——当時はどのくらいの頻度でテレビ局に行っていたんですか?
石田:ほぼ毎日でした。
——大学も行ったんですよね?
石田:はい。
——あと、アイドル時代の嬉しかった思い出はありますか?
石田:テレビ番組で私の発言がウケたかもと感じた時です(笑)。「かわいい」と言われるよりも、「面白い」と言われることのほうが嬉しかったです。
——アイドル時代に写真集を3冊発売したり、舞台や映画にも出演したりと大活躍でした。相当忙しかったですか?
石田:私は体が強いわけではないので、どうしても具合が悪くてイベントや握手会に参加できない時があったんです。その日しか参加できないファン様もいたかもしれません。たくさんあるうちのひとつではなく、一度きりのやり直しがきかない時間だと常に思っていたので、その一度きりの時間を休んでしまうことが本当に申し訳なかったです。
世界一セクシー女優を取材しているカメラマン、ライター、インタビュアー。元成人誌編集者のため、最後の砦として活躍中。年間イベント取材数300本超え! 年間インタビュー数200本超え! バイクで都内を駆け巡り1日で複数の仕事を受けている。X(旧Twitter):
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