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「乳首を切除した」女性の人生。胸に突起物がついているのが「どうしても嫌だな」と感じた

「こうありたいと思う姿」で生きるのが良い

 今後、さとさんは人体改造家としてよりレベルアップを望んでいるという。 「やはり、お客様がなりたい姿、叶えたいパフォーマンスの応援をするというのは、やりがいに繋がりますよね。人間はこうありたいと思う姿で生きるのが良いし、私の技術でそれを手助けできるなら、こんなに嬉しいことはありません」  異形とされ、爪弾きにされた悲しい記憶。両親を求めた手は振り払われ、さとさんのさまざまな感情が“宙ぶらり”になった時期もあった。  だが、さとさんは、世の中を恨む選択を避ける。姿形を変えたい人がいるのなら、力になれますように。そこには、本来の姿もあるべき姿も関係ない。ただ望むままを叶えられる職人に向かって、彼女はひたすら突き進む。 <取材・文/黒島暁生 撮影/石井強(@syashin_life)>
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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