「6人組アイドル」で“ハブられた女性”の鮮やかな復讐劇。一番人気が抜けたグループの末路は…
クローズドな環境では、陰湿な裏切りやイジメが起きてしまうことがある。派閥を組んだり仲間はずれにしたりと、人間関係が複雑になった経験は多くの人が体験しているはずだ。今回、話を聞いた清水綾音さん(仮名・27歳)は、仲間からの裏切りで夢を諦めたそうだ。
「大学生時代に地下アイドルをしていて、6人組グループで活動していました。イベントに出演するなど、それなりに人気もあって雑誌などのメディアに取り上げられたこともあった。毎週のように何かしらのイベントを行って、お客さんも順調に増えていたんです。事務所もメジャーデビューを視野に動き出していたし、大学を卒業したら本格的に芸能界の仕事をしていこうと決めていました」
希望に満ち溢れていた綾音さんだが、歯車が狂い始めたのはグループを結成してから2年がたったある日だった。
「グループではセンターを決めていなかったのですが、有料の握手会やツーショット撮影などでは、自分で言うのも何ですが一番人気でした。なので、楽曲でも中心に来ることが多く、ライブでもセンター的な役割をやらせてもらっていました。ただ、そのころから他のメンバーが私に冷たくなったような気がして、不穏な空気を察知していたんです。それまでは、ライブ終わりはみんなで帰っていたのですが、一人で帰ることも多くなり何となくハブられているのかもしれないと感じたんです。また、楽屋だと私がいない時は盛り上がっていたのに、部屋に入るとみんな黙ってスマホを見はじめるとか、女子校のイジメのような状況になったんです」
急に他のメンバーから距離を置かれるようになった綾音さんだが、実は心当たりがあったという。メンバーが無視をし始めたのは、事務所がメジャーデビューに向け、もっとも人気がある綾音さんを主軸としてグループを再編する方針を打ち出していたタイミングの直後。それまで明確なセンターを決めていなかっただけに、他のメンバーから反発の声が出て、綾音さんへのイジメにも繋がったのだという。
「後で知ったのですが、メンバーのBちゃんは、私がセンターでメジャーデビューすることを面白く思っていなかったそうです。Bちゃんは私と同じくらい接触イベントで人気があったので、特に事務所の方針が気に食わなかったとか。ありがちなのですが、私が事務所の社長の愛人だとか、ファンとデキているなんて話を他のメンバーにしていたようで、私を無視するように仕向けていたそうです」
地下アイドルで一番人気になったが……
黒幕は「方針が気に食わなかったメンバー」
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている
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