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田中将大、巨人入団で“神の子復活”への「2つのカギ」。“菅野似”投球フォームに「魔改造」で通算200勝達成なるか

もう一つの“復活のカギ”

 菅野を完全復活に導いた久保コーチなら、そんな心配もなさそうだが、田中にはもう一つの懸念事項もあるようだ。 「一昨年(23年)と昨年(24年)の田中の体を比べてもらうと分かりますが、そもそも昨年は加齢によるものなのか、体重増もあって体が回らなくなっていました。今季も体重面は要チェックですね」  キャンプに現れた田中の姿を見る限り、昨年に比べるとかなりシェープアップしているようにも映るが、年齢を考えれば、体の切れをどこまで取り戻せるかも重要なポイントとなりそうだ。 「田中はタイプ的にあまり器用ではない方。似たような矯正をした菅野と同列で比較するのは危険かもしれません」

過度な期待は禁物だが…

 前年4勝から11勝を上積みした菅野に対して、そもそも田中は昨季一軍で1試合しか投げていない。残り3勝に迫った日米通算200勝だけでなく、自身6年ぶりとなるシーズン二桁勝利にも期待したくはなるが、過度な期待は禁物といったところか。  プロ18年目にして初のシーズン未勝利という屈辱を味わった田中。新天地で迎える今季は華麗な巻き返しを見せられるのか。フォーム改造の成否、つまり“神の子”マー君が今季復活できるかどうかのカギは「ツーシーム」「体重管理」の2つということになりそうだ。 文/八木遊(やぎ・ゆう)
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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