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資産10億円のFIRE投資家が警鐘。“転売屋”と“本当の投資家”との違い

悪玉菌ではなく「善玉菌」の投資を目指そう

私が善玉菌の投資だと考えるのは、「インカムゲイン」を目指すものです。これは資産を「保有」していることで得られる収入を目指す投資です。株式における配当収入や、預金に対する利息、不動産の物件を購入することでの家賃収入や権利収入などが「インカムゲイン」です。 本来、投資家は株や土地、物件にお金を出し、企業等がそれを元に製品やサービスを作り出して売り、必要とするお客さんが購入します。経済が回る過程で投資家、企業など、お客さん、がそれぞれに幸せな状況でなければ「次」がなく1回限りで終わってしまいます。つまり「三方よしで誰も損していない」という状態を目指さないと長期でインカムが得られる状態は成り立たないのです。お客さんが欲しがる製品を提供して、製品やサービスがヒット……。となれば、企業の利益も増え、配当も増やせる状態になっていきます。ここで投資家が自己の利益のみを追い求めたら、経済活動本体が大きくなる過程でブレーキとなってしまうかもしれません。ですから、投資家は「善玉菌」に徹し、目先の利益を追い求めるのではなく、場を大切にして荒らさないこと。それが配られるパイを大きくして長く生き残れる、投資家としてのあるべき姿ではないでしょうか。 ただ「善玉菌」を目指そうと言っても、難しいことをする必要はありません。そもそも、サラリーマンであること自体が「給与」というインカムが得られている状態です。給与を貰っていると「使ってしまっても翌月には入ってくる」という幸せを感じることはないでしょうか? もし給与が「今月はたくさん入ってくるけど来月はゼロかもしれない」という状況だと不安になりませんか? これは正社員と非正規雇用、の関係と同じようなものです。私は自身の安定した幸せのためにも「善玉菌」の投資を今後も進めたいと思っています。 <構成/上野 智(まてい社)>
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、大手通信会社に勤務。社会人になると同時期に投資に目覚め、外国債・新規上場株式など金融投資を始める。その投資の担保として不動産に着目し、やがて不動産が投資商品として有効であることに気づき、以後、積極的に不動産投資を始める。東京23区のワンルーム中古市場で不動産投資を展開し、2019年に20年間勤めた会社をアーリーリタイア。現在、自身の所有する会社を経営しつつ、東京23区のうち19区に計38戸の物件を所有。さらにマンション管理組合事業など不動産投資に関連して多方面で活躍する。著書に『43歳で「FIRE」を実現したボクの“無敵"不動産投資法』(アーク出版)

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