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大赤字で廃止不可避か。“都心から最も近いローカル線”久留里線を巡る。かつてテロの標的になり全焼した駅も…

沿線の中心地・久留里に到着

戦国時代に房総半島を治めた里見氏の居城・久留里城

戦国時代に房総半島を治めた里見氏の居城・久留里城

 ただし、久留里駅の周辺は観光名所が多く、駅に向かう途中には戦国時代に房総半島を治めた里見氏の居城、久留里城があり、せっかくなので立ち寄ってみた。  現在の城は復元されたものだが、山城のうえ、道中の坂道は思った以上に勾配がキツい。メタボな筆者には少々ハードだったが、山頂付近からの眺めは抜群だ。

名水・銘酒の里で見所も豊富

名水の里として有名な久留里は、水汲み場が町の至るところに

名水の里として有名な久留里は、水汲み場が町の至るところに

 その後、麓にある久留里神社を参拝し、駅のある市街地へ移動。久留里は古くから名水の里として知られ、現在も至るところに水汲み場があった。クセがなくて飲みやすく、人気があるのもうなずける。それだけで酒造りも盛んで、酒蔵巡りに訪れる観光客も多いそうだ。  以上、廃止が噂される久留里線の末端区間を巡ってみたが、首都圏でありながらここまでローカル線の旅が満喫できる路線は貴重。関東圏に住んでいる方なら日帰り旅も可能。沿線には桜や菜の花が咲き乱れる場所もあるため、これからの季節にはオススメだ。 <TEXT/高島昌俊>
―[シリーズ・駅]―
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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