更新日:2025年04月02日 16:05
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「マルチ商法に騙された青年」が登録者97万人の“詐欺撲滅・突撃系YouTuber”に。「580回突撃しました」

DMに届いた被害相談は1カ月で460件

KENZOホームページ

HPより

――突撃相手はどのように探すのでしょうか? KENZO:最初の頃は、インスタグラムで「投資」とか「ビジネス」といったワードやハッシュタグを入れているアカウントを探していましたね。詐欺師ってやたらブランドバックや高級品を投稿していたりするので、すぐに分かるんですよ。 そして、怪しいと目星を付けた人にDMで「稼ぎ方を教えてください」とカモになったフリをして近づいて情報を集めていくことをしていましたね。最近はそれをしなくても被害相談のDMが届くのでその中から選んでいます。 ――何通ぐらいのDMが来るんですか? KENZO:去年は特に多くて、1カ月で460件ぐらい来た月がありました。最初はすべてに返信していましたが、さすがに捌ききれなくて……。今はスタッフを集めてDMをチェックして、潜入や突撃の動画にできるのかを考えています。

突撃した詐欺組織の逮捕がきっかけで登録者が爆増

――こうして詐欺撲滅YouTubeとしての地位を確立。チャンネル登録者数の伸びも順調だったんですか? KENZO:いや、ニッチな分野ではあるので10万人くらいまでは本当にコツコツと伸ばしていった感じですね。最初の転機になったのは僕が『BreakingDown』に出演したとき。これで2万人ほどは増えましたが、そこまで認知は広がらなかったです。 ――そこから一気に伸びたきっかけはあるのでしょうか? KENZO:2023年に『マーケットピーク』という悪徳マルチ組織のセミナーに突撃したんですが、その団体の関係者が逮捕されて、それをきっかけにテレビやメディアの取材を何度か受けたんです。そこから1カ月で50万人まで登録者が増えました。まさに転換期でしたね。
500万回近く再生された

マーケットピークの動画は500万回近い再生数に

――登録者の激増とともに、一番変わったことは? KENZO:突撃する際に過激な発言を浴びせたりしていたので、今までのコメント欄は賛否両論の嵐だったんです。「迷惑系と変わらない」とか。でも、メディア出演をきっかけに褒めてくれたり、活動を評価してくれたりするコメントが増えましたね。
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