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「ずっと後ろめたさがあった」芸歴30年のふかわりょう(50)がR-1グランプリに初挑戦した理由。「準決勝は吐きそうでした」

慶應大学在学中の20歳でお笑い芸人として芸能界デビューを果たし、あるあるネタ「小心者克服講座」で瞬く間にブレークしたふかわりょう。 デビュー30周年を迎えた昨年8月には、『R-1グランプリ』への初出場を表明したことが話題に。惜しくも準決勝敗退となってしまったが、新たに作ったネタで会場を大いに沸かせていた。 また、音楽活動では「ROCKETMAN」名義で元「ピチカート・ファイヴ」の小西康陽、女優・のんとコラボした最新配信シングル『no worries』をリリースするなど、多方面で精力的な活動を続けている。 初めて『R-1グランプリ』に挑戦した理由、準決勝でネタを披露した後の率直な心境、コラボ新曲に込めた思いを聞いた。
ふかわりょう

ふかわりょう

ネタをしていない後ろめたさを感じていた

――芸能生活30周年・50歳という節目に、ピン芸人ナンバー1を決める「R-1グランプリ」への挑戦を決意した理由は? ふかわりょう(以下、ふかわ):もちろん『R-1グランプリ』という大会の存在自体は知っていたんですけど、それまではあんまり強い関心を持っていなかったんです。 ただ、50歳で芸能生活30周年を迎えたタイミングで、目の前にある島にちょっと行ってみようかな、立ち寄ることがなかった場所に行ってみようかなという心情になりました。 その心情を作った一つとしては、お笑いライブでの下積みから割と早めに退いてしまったことへの後ろめたさですね。 20歳でこの世界に飛び込んだときからテレビへの憧れが強くて、テレビをメインで活動したいと思っていて、その結果テレビの世界にスムーズに入ることができたので。 ――メディアで活躍してきた期間に、ネタをもう一度やろうと思ったことは? ふかわ:いわゆるネタという形ではなくエッセイを書くとか、ラジオで話すとか、テレビで話すとか、そういうところで表現していました。別の受け皿に乗せていた感じです。 なので、それまではネタをしていない後ろめたさを見て見ぬふりすることができていたのですが、30年経ってもそれが頭に残っていたので、純粋にネタをやることを久しぶりにやってみようという気持ちになったんです。

芸能生活30周年の誕生日に出場表明

聞く耳を持ってもらえた――知名度もあるふかわさんが出場することに対して、若手や中堅芸人にどう思われるかなどは考えたりしましたか? ふかわ:いや、それに関しては全くなかったです。どっちも良し悪しがあるので。 知られていないほうがアドバンテージになる場合もあるし、むしろ彼らはお笑いライブを現役でやっているので筋肉も備わっている。逆に、僕はしっかりリハビリしないとダメな状況だったので。芸歴制限が無くなった以上は、有名無名は関係ない戦いになるだろうと思っていました。 ――Xで出場表明を投稿したのはなぜでしょうか? ふかわ:30周年だった僕の誕生日に、ここからの1年間をある種のアニバーサリーイヤー的な感じで少し打ち上げられたらという思いからですね。 ――出場を表明したことで周囲からの反響は? ふかわ:参加表明したことによって取材を受けたりSNSで広まったりもして、応援メッセージや、周囲の方からもお言葉をいただいたりしましたね。 これまであまり会う機会がなかった人との対談する機会も増えました。「聞く耳を持ってもらえた」という実感がありましたね。
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若手のお笑いライブにも参加
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