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都内のラブホテル支配人が“のぞき被害”について語る。「『浴室の窓に人影が映っている』と連絡があって…」

近所に住む男性の怪しい行動

怪しい男性のぞき見であるのか、今なおわからないケースもある。 ホテル付近に住んでいた男性が駐車場にゆっくりと歩いて入ってきて、利用客がいる部屋に向かう様子を見つけた。スタッフがそこへ行き、止めたことがある。 「のぞき見をしようとしていたのかどうかは、わかりませんでした。本人は話すことができないような状況でしたから。近所でも、怪しげな人で知られているようでした。こういうケースはほとんどないのですが、万が一に備え、ホテル内の安全を守るために敷地内は常に確認しているのです」 男性はその後、家族とともに他の地域へ転居し、ホテルの敷地内に入ってくることはなくなった。

3階の女性客から「見られていた」と連絡

のぞき見であるのか、それとも見間違いなのか、微妙な問題も生じた。 ある日、3階の露天風呂に入ろうとした女性客からフロントに連絡が入った。女性は、「見ず知らずの男が、外からこちらをのぞいていた」とこわごわ話す。 「そこに行った時には、男性はいませんでした。露天風呂の外から、つまり、1階からよじ登ってきたようなのです。こんな高さまでどうやって上がってきたのだろう。外から上がれるような造りにはなっていないはず。 駐車場をはじめ、周辺の防犯カメラにもそれらしい男性は映っていない。もしかすると、見間違いかもしれないと思ったほどです。うちではのぞき見はめったになく、利用客の安全はきちんと守られています」 警察に通報したが、その後も男性は捕まっていない。その後、このような問題は起きていない。 最近は、女性客が「駐車場内をドローンのようなものが飛んでいた」とフロントに言ってきたこともあった。だが、それらしいものは防犯カメラにも映っていない。
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ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006年より、フリー。主に企業などの人事や労務、労働問題を中心に取材、執筆。著書に『悶える職場』(光文社)、『封印された震災死』(世界文化社)、『震災死』『あの日、負け組社員になった…』(ダイヤモンド社)など多数
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