入社1年目で上司の指示を拒否!「身勝手すぎる新入社員」を待ち受ける“2つの選択肢”
上司の指示を無視し、独断専行で仕事を進めながら、成果がゼロに近い社員が同じ部署にいる。入社1年目でありながら、めちゃくちゃな判断をしてトラブルが起きようと、1人で進める。学歴は高く、自信満々だ。あなたが同じ部署にいたならどうするかー。
ここは、創業40年を超える教材会社。中学、高校、大学の教科書の編集制作をする。正社員は150人を超え、売上は50億円近い。1年前に新卒として入社し、この1年間、周囲から浮きまくりの女性社員・伊藤理恵子(仮名・24歳)がいる。入社早々に配属された部署では、「細かい指示はされたくない!」と30代の女性の上司に言い放った。
直木賞作家に原稿依頼を上司の了解なく進めてしまい、その作家が怒り、役員に苦情の電話をする失態をした。だが、反省をしない。むしろ、上司のことを「要領を得ない」と批判する。中学時からの海外留学経験が豊富で、偏差値70を超える有名私立大学を卒業していることにプライドを持っているようだ。
常に上司の了解を得ることなく、次々と自分ひとりで判断し、進める。どうやら、それを「自主性」と勘違いをしている気配だ。2年目の今年4月、企画開発課へ異動となった。前の部署の上司が「手に負えない」と人事部に異動を強く願ったためと言われる。気の強い伊藤は、自分が異動を願い出たと負け惜しみを言う。
部署でさっそく、独自の判断で仕事を進める。ここでも、40代の男性の上司に報告はせず、指示を聞かない。2年目でありながら、1年目レベルの仕事力であるのだが、本人は強気だ。なぜか、この部署の上司も伊藤を責めない。「自分は、厳しくは言いたくない」と伊藤がいないところで口にする。
そして、同じ部署の女性の社員に「彼女の面倒をみてほしい」と丸投げをする。女性社員は何も言わない。今日も、伊藤は意気揚々とひとりで黙々とパソコンに向かう。それが仕事であるのかは、誰も知らない。
今回は実際に起きた事例をもとに、職場で起きた問題への対処法について考えたい。本記事の前半で具体的な事例を、後半で人事の専門家の解決策を掲載する。事例は筆者が取材し、特定できないように加工したものであることをあらかじめ断っておきたい。
事例:入社1年目で上司の指示を拒否
学歴以外には成功体験をしていない?
ジャーナリスト。1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006年より、フリー。主に企業などの人事や労務、労働問題を中心に取材、執筆。著書に『悶える職場』(光文社)、『封印された震災死』(世界文化社)、『震災死』『あの日、負け組社員になった…』(ダイヤモンド社)など多数
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