「マイナス15度の車内は冷凍庫の中のよう」人気登山YouTuberが車中泊の際「鍵を必ず閉める」ほかに“気をつけている”こと
登山好きが高じて長野に移住した、登山YouTuberのやぎちゃん。山の楽しみ方を伝えるYouTubeチャンネル「やまくっく・やぎちゃん」は、チャンネル登録者が11.6万人(2024年2月21日現在、以下同)にのぼるなど人気を博している。
前編に引き続き、後編では、山で車中泊をしていた際のトラブルや山を登るうえでのこだわり、支えてくれる旦那様の存在、視聴者への思いなどについて聞いた。
――YouTubeチャンネルは登録者が11万人を超えていますが、チャンネルの運営が生活の中心にあるような感じですか?
やぎちゃん:YouTubeチャンネルもそうなのですが、長野に移住してからは自治体のお仕事をいただくことが多いです。例えば安曇野のイベントにあまり人が集まっていないので、「集客はどうすればいいですか?」とか「広告を作る時に何をメインで打ち出せばいいですか?」などと相談を受けたり。あと、私のフォロワーさんが多いので、自治体が何かの調査をしたい時にフォロワーさんに協力していただいてアンケートをとったりもしています。
YouTubeチャンネルを私が出ている“表側の仕事”とすると、そうではない“裏方の仕事”もけっこうあります。特に長野の自治体からご依頼をいただくことが多いです。
――動画の影響もあって楽しく山を登っている印象が強かったのですが、そういったプロモーション関係の仕事も多いんですね。
やぎちゃん:そうなんです。信濃毎日新聞が運営している「SuuHaa」というWEBメディアでは、副編集長として参加して毎月の会議で意見を出したり、コンテンツを皆さんと一緒に考えたり、長野の魅力をアピールするお手伝いをさせていただきました。登山YouTuberのイメージが強いからか、「やぎちゃんってそういうこともやっているんだね」と言われたりもしていました(笑)。
――ちなみに、山登りや車中泊の活動エリアはやはり長野が多いですか?
やぎちゃん:そうですね。長野が多いですし、山に行くときに車中泊で旅をするっていう感じです。
――山で車中泊をしていると、天候の急激な変化などもそうですし、動物が近寄ってきたり危険にさらされるケースもありそうですね。
やぎちゃん:車内で料理していると周囲にいいにおいを漂わせてしまうので、クマが来るかもしれない…という危険性はあるんです。なので、そういう危険性のある場所では焼き物をしたりカレーを食べたりはせず、おにぎりだけで済ますとか注意しています。
――これまでに危険な動物が近づいてきたことは?
やぎちゃん:今のところクマが迫ってきたようなことはないのですが、野犬はあります。それと、こちらが何もしなければ攻撃を仕掛けてくるようなことはないのですが、サルやカモシカが近づいてきたことはあります。野犬と遭遇した時はすごく怖かったです。ちょうどお菓子のビスコを持っていて、それを投げたら当たって野犬がビックリしてキャンキャン吠えていたんです。その声に私もビックリして、叫びながら急いで下山した記憶があります。
それと、やっぱり長野の冬は寒くて。マイナス15度の日に車中泊をした時も大変でした。冷凍庫の中にいるような感じですから。
――どのようにしのぎましたか?
やぎちゃん:登山用のシュラフ(寝袋)にエマージェンシーシートをくるんで、体を温めていました。自分のところだけは暖かくなりましたが、車は凍っていました(笑)。

やぎちゃん
長野の自治体から仕事の依頼があることも

ポスターのモデルにも起用された
「マイナス15度の車内」での車中泊は冷凍庫のよう…
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton
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