本田圭佑が真っ赤なフェラーリで成田へ向かったワケ
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
MJブロンディ=文
Text by Shimizu Souichi
6月8日、ロシアへ出国するサッカー・本田圭佑選手が、赤のフェラーリ+金ピカファッションで成田空港へ! というニュースが、スポニチ誌の一面を飾った。
「子どもたちに夢を与えたい」と、都内から成田までのわずかな距離を、わざわざフェラーリで目立ちまくるなんざスバラシイ!! 子どもたちはともかく、49歳のワタクシは大いに夢をいただきました! いつかオレも本田選手と同じフェラーリ458イタリア買うぞ~~~~!!
ところがネット上では、極めてトンチンカンな反応が相次いだ。
◆例その1
「本田、フェラーリ乗ってんのか。さすが稼いでるな」
本田選手の458イタリアは新車価格2830万円。多少オプション付けて、乗り出し3300万円程度だ。そんなの、年間何億円も稼いでる本田選手にすれば、はした金もいいところ。なんせオレですらフェラーリ乗ってんだから!! しかも今度で9台目。全部中古だけど。知り合いには年収290万円でフェラーリ買った男もいるぞ。もちろん中古だけど。
◆例その2
「日本にほとんどいないのに、わざわざフェラーリなんか買うわけない。誰かに借りたんだろ」
これだから貧乏人は困る。フェラーリはワゴンRやカローラと違って、乗るためのクルマじゃない。買うためのクルマだ。ダイヤモンドみたいなもん。滅多に乗らなくていーの。乗ると減るし。
◆例その3
「本田は去年は白のフェラーリ・カリフォルニアに乗ってたのに、今年は赤。いくらなんでもそんなに買い替えるのはおかしい」
セレブと自分のサイフを一緒にするべからず。フェラーリに魅せられた者は、しょっちゅう買い替えるのが普通だ。なんせオレですら1か月で買い替えたことあんだから。中古to中古だけど。本田選手が1年も持ってたことが驚きだ! ま、あんま日本にいないからな。
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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