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映画『風立ちぬ』に苦言を呈した日本禁煙学会の「無煙映画大賞」に驚愕

日本禁煙学会

日本禁煙学会の要望書

 宮崎駿監督の最新作『風立ちぬ』に対して、NPO法人「日本禁煙学会」が「喫煙シーンが多い」ことや、「学生が友人からタバコをもらう」シーンがあって未成年の喫煙を助長するなどとして、配慮を促す要望書を発表したと話題になっている。 ※要望書pdfのダウンロードはこちら⇒http://www.nosmoke55.jp/action/1308kazetatinu.html  同学会が言うには、日本も批准している「タバコ規制枠組み条約」第13条で、あらゆるメディアでのタバコの広告・宣伝が禁止されているので、これを順守すると作品は条約違反という論理らしい。  このニュースは、あっという間にネットに拡散し、物議を醸している。  では、同学会が認める映画とはどんなものなのか……と思っていたら、なんとこんな賞が作られていた。  それは無煙映画大賞!  同賞の紹介ページによると、この賞は次のようなことを目的に設けられたのだとか。 1.映画に携わる俳優及びスタッフなどすべての働く人々をタバコの能動喫煙・受動喫煙の害から守ること。 2.映画俳優の喫煙シーンがきっかけでタバコ依存症などになった人が多いので、喫煙シーンをなくすことで当事者だけでなく観客もタバコの害から守ること。 3.2004年に日本も批准し世界170以上の国や地域が批准している国際条約「たばこ規制枠組み条約 FCTC」第13条を遵守することを促します。 4.1、2、3により映画に関わる人々がいつまでも元気に活躍され、また映画を楽しむことができること。また、タバコのない健康な社会となることを願うものです。(同学会サイトより)  そして、受賞作品の選考に当たっては、以下のことが考慮されているとのこと。 ・2011年中に一般公開された邦画であること。ただし、原則として時代劇とアニメは除く(※)。 ・作品にタバコの煙がでないこと。PP(※)としてのタバコも登場しないこと。 ・誰でもが楽しめる内容であること。(同学会サイトより) ※:同学会のサイトにあるのは2011年度作品のみ。2012年度の作品については選考が行われていないようである ※:劇中、キャラクターに特定の商品を絡ませる広告手法  栄えある2011年度の無煙映画大賞受賞作は、「ツレがうつになりまして」。  そして、奮っているのは主演女優賞受賞者、北川景子さんの選出理由。 “「パラダイス・キス」」で、「自分の可能性を信じなきゃ、何も始まらない」とガンバル高校生役をいきいきと演じました。これからもタバコとは無縁の作品を選んで出演し、いつまでも健康で美しい肌を保ち、いくつになっても高校生役ができ、映画界発展のためにご活躍されることを期待いたします”(同サイトより)  「いくつになっても高校生役ができ」って……。  なかなかユニークな賞を作られている「日本禁煙学会」ではありますが、あまり作品に口出しするとそれこそ煙たがられちゃうかもしれませんね。 <取材・文/日刊SPA!編集部>
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