雑学

意味がさっぱりわからない【旅館・ホテルの宣伝文句集】

マンション広告のキャッチコピーからラーメン屋の社訓(?)まで、最近目につくポエム的フレーズ。やたら大げさすぎたりして、何が言いたいのかわからなくなってる例も多数あり。そんな巷にあふれるポエム化現象を徹底リサーチ。いや、マジで意味不明っス……。

◆ホテル・旅館編

旅館 旅館やホテルのHPにも、世俗を忘れさせてくれそうなナイスな文言が並んでいる。「日常の喧騒から離れて、静かに心休まる旅に。おとぎ話に出てくるような、豊かな森の物語を」(北海道「定山渓鶴雅リゾートスパ 森の謌」)。おとぎ話といえば、「その宿が建つまでは、栗鼠や野鳥や、或いは天狗や河童たちだけしか見ることの叶わなかった風景を眺む」(静岡県「無雙庵 枇杷」)って、どんだけ山奥なんだか。

 さらに、日常を超越するだけでなく、「千年の時、たまゆらの夢」(徳島県「御所 社乃森」)なんて時空すら超えちゃってる宿も。コンセプトは平安情緒で「流れるのは、千年の時を越えてたたずむ雅やかな時間。うつせみの世の習いから解き放たれ、癒しの中に身をゆだねる。平安を旅する贅沢を」と、高貴な気分に浸れそう。

「雲の形が海の上を走るのを見たことがありますか。雨が海を渡ってくる様子を見たことがありますか」(愛知県「島別荘 悠月」)も、気象状況がウリなのか。もしや石原良純御用達の宿!?

 スケールの大きさを感じさせるのが和歌山県・南紀白浜の「浜千鳥の湯 海舟」。なにせ「岬そのものが宿、海を旅する舟 海を漂うような滞在 さあ、ひとたびの航海へ」だもの、朝起きたら無人島にでも流れ着いてそうだ。遠くへ行っちゃう系では「心をそっと解きほぐす遠音近音に導かれ、想いは遥か海の彼方や古き時代へ」(広島県「汀邸 遠音近音」)ってのも。「波のささやき、海鳥の歌、波間を渡る風の声」といった音色だけでトリップできちゃうとは、なんともたくましい想像力に脱帽。

 ほかにも素敵なポエムは尽きることなし。「がんばるのに少し疲れたな…と思ったら、『月のうさぎ』におかえりなさい。あなたは現世のかぐや姫。そしてここはあなたの心の故郷。胸のもやもや、隠し事も、ほんのり月夜に消えてしまいます」(静岡県「月のうさぎ」)は、オトナ女子狙い? 「香るようにあなたを包み…花のようにあなたを迎え…風のように心を解放させ…果実のようにみずみずしい時間を…」(山形県「のゝか本郷館」)は、あたかも癒し系“風林火山”のごとし。

 さらにホテル「ノイシュロス小樽」じゃ、「海と待ち合わせて、旅に出る 感動の自然景観で始まる、旅の第一楽章 波の旋律に時さえも足を留める エスコートは太陽と月、星と海の四重奏」ときたもんだ。海だの太陽だの、付き合う相手がデカすぎて、癒されるどころかかえって疲れちゃいそう!?

イラスト/カネシゲタカシ
― [ポエム化する日本](驚)症例報告【2】 ―




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