トップガン(39.5億円)、帝国の逆襲(32億円)を凌ぐ80年代の配給収入ぶっちぎり1位の洋画は?
サントラを耳にするだけで、ワンシーンを目にするだけで当時の記憶を呼び戻す映画がある。今日でも名画として愛される作品が数多く生まれた80年代、あなたにとっての特別な映画はなんですか?
80年代の日本における映画の潮流を語るには、邦画と洋画を分けて語る必要がある。じつはこのころの日本は、ハリウッド映画興行の黄金期。洋画と邦画のトップの配給収入を比べると、10億円以上の差をつけているほどだ(当時は興行収入ではなく、配給収入でカウントされている)。
まずは洋画だが、今もなお人気を博するいくつかのジャンル映画が、お茶の間に浸透した時代といえる。それはSF大作、アクションスター映画、青春映画、アート系映画。SF大作は『スター・ウォーズ』旧3部作の2作がそれぞれ『帝国の逆襲』32億円、『ジェダイの復讐』(のちに『ジェダイの帰還』に改題)37.2億円と80年代を代表するヒット作として数えられているいるだけでなく、『ゴーストバスターズ』(40.9億円)や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(36.9億円)など、今も愛され続ける名作SF大作がスマッシュヒットを記録。
それとともに、SF映画の金字塔ともいえる『E.T.』(1982年に35億円、1983年に94億円でぶっちぎり1位)や、冒険アクションの大傑作『インディ・ジョーンズ』シリーズの影響で、スティーブン・スピルバーグの名前がお茶の間レベルで浸透したことも印象深い。
これらの共通点といえば、SFX(特撮)。今はどんな映画もVFX(ヴィジュアル・エフェクト=CG技術を用いた映像効果)がなければ成立しなくなったが、当時はまだ模型やオプチカル合成による特撮が主流だった。『スター・ウォーズ』シリーズの出現により、こうしたSFX技術が進化、SFの世界観を広げた。その影響で「一部コアなファンのため」と思われていたSF映画は、子供から大人まで未来に夢を馳せるものとして大人気を博した。
また、今もなお人気のアクションスターが出現したのもこの時代。『ランボー』や『ロッキー』などのシリーズでシルベスター・スタローン、『トップガン』でトム・クルーズ、『ダイ・ハード』でブルース・ウィリスなど、現在も第一線で活躍を続けるA級スターのブレイク時期は80年代に集中している。
むしろ、この時代以降にはアクション一本を貫く、もしくは稼ぎまくるドル箱スターというのは出てないのではないかと思えるほど、今も現役バリバリの名前がズラリだ。



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