「1ホールで19打」から巻き返したプロゴルファー
―[スポーツ[ワースト記録]大全]―
バレンティンの本塁打、マー君の連勝など、新記録で盛り上がるプロ野球。しかし、スポーツの世界には逆の意味ですごい「ワースト記録」がある。野球、サッカー、ゴルフ、ボクシング、競馬など、さまざまなスポーツのワースト記録をひもときつつ、その当事者にも直撃取材!
◆[ゴルフ]部門
’06年に茨城県石岡ゴルフ倶楽部で開催された男子ゴルフツアー・アコムインターナショナル。その初日8番ホール、225ヤードのパー3にて文字どおり叩き出されたのは、1ホール19打という日本プロゴルフ史上ワースト記録。
そんな大叩きをしたのが当時4年連続でシード権を保持し、ツアー初優勝の期待もされていた立山光広プロだったというから驚きだ。
この日の立山プロの様子をゴルフ専門誌編集者出身のスポーツライター・小山俊正氏に聞いた。
「ティーショットでグリーン右の深いブッシュに打ち込んでしまったのが悪夢の始まり。そこから思い切り振った2打目が今度は飛びすぎて左奥のブッシュに。ボールがあった場所は1mぐらいの草が生い茂っていて、ボールは見えにくいし草はクラブに絡みつくしという状況だったそうです。立山プロは『わけがわからなくなり、ほとんど勘で打ちまくった』と言ってましたが……。結局、グリーンに乗せるまで17打もかかってしまった」
しかし、その後の立山プロの立ち直りがすごかった! 後半9ホールで4バーディを奪取し、スコアは31と好記録。前半でスコア53だったにもかかわらず、トータルで84まで巻き返したのだ。
「集中力が切れてもおかしくない状況で、後半はノーボギー。強靭な精神の持ち主ですよ。試合直後の立山プロに取材させてもらったときも、普通なら嫌な顔をされそうですが笑って状況を話してくれましたし。さらにギャラリーの方には“8番パー3 19打”なんてサインまでしていました(笑)。器の大きい人ですよ」
立山プロは現在も現役プロとしてJGTOチャレンジツアーなどで活躍中です!
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