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「口臭」がコミュニケーションを阻害する【スメル・ハラスメント被害報告】

「スメル・ハラスメント」という言葉をご存じだろうか? 直訳どおり「ニオイによる嫌がらせ」なのだが、セクハラ・パワハラと根本的に異なるのが当人には迷惑をかけている自覚がない、ということ。我が身を振り返りつつ、汗ばむ季節の到来に対処していこう

◆コミュニケーションを阻害する生ゴミ、ドブ、カビのニオイ……【口臭】

口臭 口臭の原因はさまざま。歯周病や虫歯、あるいは内臓の不調もあれば、寝起きや過度の緊張で唾液が少なくなって、口の中の細菌が増えてにおうこともある。

「おじいちゃん、お口くさ~い」と無邪気に言えれば楽なのだが、そうはいかないのが大人の世界。

「寝る前に歯磨きをしない彼。やっぱり好きなので、ときどき息を止めて応じる」(32歳・女・出版)「彼氏の歯磨きの時間がとにかく短いので、なるべく一緒に磨き、少しでも長く磨くように自然と促している」(27歳・女・IT営業)と、恋の力は悪臭に勝る。

「39歳の旦那。加齢のせいか寝起きの口が。当然、寝起きのチューはくさい!と言って断る」(35歳・女・映像)と本音を伝えるのも、また愛ではあろう。

 が、「飲んで帰ってきた夫の息は、生ゴミ臭。寝室に夫が入ってくると、そのニオイで目が覚める」(37歳・主婦)となったとき、ニオイに太刀打ちできる愛はあるか……。

「夫は若年性歯周病で、とにかく口臭がキツい。ドブに匹敵する揮発性の物質に日々、やられっぱなしで、彼が疲れて帰宅したときなど、こちらの目がチカチカするほど。会社での人間関係は大丈夫かと本気で心配している」(44歳・女・歯科衛生士)という妻の危惧は恐らく杞憂では終わらないだろう。

 実際、職場からは「口からカビのようなニオイを発する上司。向かいの席なので、その人がため息やあくび、くしゃみをしたら、その都度、息を止めるか、席を立つ」(26歳・女・旅行)といった、仕事に影響を与える報告があったし、「口臭のひどい上司に対しては、仕事の質問や報告も極力、メールで済ませる」(43歳・女・SE)と、コミュニケーションに支障を来している事例も聞かれた。

 また一方で、被害者が“加害”妄想に陥ってしまうケースも。

「職場で口臭のキツい人が多く、『もしかして、私も……』と思い始め、仕事中は水分をよくとり、ミントタブレットをよく使うようになった」(41歳・女・医療事務)

「寝るときはガーゼのマスクをつけ、夫に背を向けて寝る。夫のニオイの防御でもあるけれど、私が彼にくさいと思われないため」(36歳・女・広告)と、自分のニオイに過敏になる人がいれば、さらには、相手のニオイを自分の責任だと思ってしまう人まで。

「婚約中、彼の口臭が気になりはじめ、悩みつつ、はっきり言いました。すると、『胃炎が原因かも』との答え。胃炎になったのは私がストレス!?と思い、複雑な心境に……。結婚した今も、ニオイが気になるときがあり、その都度、優しく接しなきゃと反省しています」(38歳・女・建設)

 ニオイ・コミュニケーションはなかなかに厄介なのだ。

― [スメハラ]被害報告リポート【1】 ―




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