ライフ

歯周病を放っておくと、あらゆる病気の原因に。歯肉炎患者のうつ発症率は「1.82倍」増加の研究結果も

50代を超えると健康の悩みは尽きない。世は健康食ブームだが、良かれと実践していた食事法や健康食品でカラダに害が及んでいたとしたら……。最新研究で導き出された食の新常識を総ざらいするとともに、健康寿命を伸ばす最強の食事術を徹底リサーチ。120歳まで長生きできるカラダを手に入れろ!

歯周病で認知症になる!

AdobeStock_248418835

写真はイメージです

食と密接に関係するのが歯の健康だが、不調を放置すると認知症やうつ、寝たきりの原因にもなりかねない。歯科医の秋本昌弘氏はこう語る。 「歯周病が生み出す炎症物質(サイトカイン)が口内の毛細血管から取り込まれて脳まで達すると、認知症の原因となる『アミロイドβ』というタンパク質が増加。これが神経細胞の働きを低下させ、物忘れや記憶障害に始まり、最終的には認知症に進行してしまいます」

歯周病とうつの相関関係も高い

うつに関しても、歯肉炎を起こしている患者はそうでない人と比較して、うつ発症率が1.82倍という研究結果が。認知症と同様に歯周病とうつの相関関係は高いというのが通説だ。 「また、わずかな嚙み合わせのズレが全身に影響を与え、背骨や骨盤の歪みの原因に。それらは寝たきりの要因となり、健康寿命を大幅に縮めかねない。嚙み合わせのズレは歯ぎしりや食いしばりによって生じるもので、本来は口を閉じている状態でも上の歯と下の歯が接触していない状態が理想的。確認テストで違和感を覚える人は、無意識のうちに食いしばって歯と顎にストレスがかかっているということ。日頃から力を抜いて歯が離れた状態を心がけないと、歯の磨耗が進むばかりか嚙み合わせが悪化します」 “口は災いのもと”なのだ。
次のページ
歯周病菌が引き起こす全身の疾病と確認テスト
1
2
おすすめ記事