“脱原発”で経済効果と雇用増大も見込める

― 孫正義氏設立の財団アドバイザーが提言 ―
「12年に原発を全部止めたほうが得をする!!」(2)

◆電力を賄うだけでなく、経済効果と雇用増大も

日本における発電設備ごとの投資額比較 さらに(3)のシナリオでは、経済効果と雇用増大も見込めるという。

「07~50年の総投資額で比較すると、(1)の場合は約46.3兆円、(3)の場合は約76.7兆円。電力関係の雇用は、15年に約4倍増の32万6000人。特に、太陽光発電では17万人以上の雇用を生み出すと試算しています。実際、自然エネルギーに力を入れているドイツの場合、5年間で38万人の雇用が増えました。設備の建設業者や直接の労働者だけではなく、新分野の雇用も増大します。例えば、金融関係の担当者や、異なる電源を管理するためのIT技術者などです」

 また、自然エネルギーの利点は、どこでも誰でもエネルギーを作れるという点にあるという。

「風力、太陽光、小水力など、どの土地にもそれぞれに適した発電方法が必ずあり、地域ごとに産業が生まれます。小規模でも可能なので、例えば農家が畑に風車や太陽光パネルを置いて、安定的な副収入を得ることもできます」

「エネルギーの安全保障」という面も見逃せない。

「自然エネルギーの場合、導入コストや維持費用はかかりますが、資源をわざわざ外国から買わなくてもいい。枯渇が危惧される化石燃料やウランの奪い合いに参加する必要がなくなります。同時に、これまで外国に流出していたお金が日本国内で回ります。また原子力は、膨大に生み出される放射性廃棄物の処分方法もまだ決まっていません。子孫に負担を押しつける原子力とは対照的に、自然エネルギーは『今後もエネルギー資源に困ることはない』との安心感を次の世代に与えてくれます」

⇒「原発依存から抜け出せない国に未来はない」に続く

雇用効果の比較取材・文/北村土龍 撮影/権 徹

※「自然エネルギー革命シナリオ」の詳細は、グリーンピース・ジャパンのサイトからダウンロードできる。
http://www.greenpeace.org/japan/enelevo/




おすすめ記事