ブラジルの人に「そろそろ日本が勝てるか」聞いてみた【クイアバ編】
日本の試合のスコアを予想してください。日本戦開催都市で各10人に質問をしてきた。
レシフェ(9勝1分)、ナタール(7勝3分)と累計20人を直撃して、「1‐2」(vs.コートジボアール)、「0‐0」(vs.ギリシャ)という正解を出したブラジル人が、何人いたかというと、なんとゼロである。「それでいいのか、王国よ。どうでもいいのか、日本の試合は」と嘆きたくなる。
そしてグループリーグ最終戦、舞台はクイアバである。「ショッピング・パンタナール」で三たび10人に質問した。「Prever escore Japao vs.Colombia em copa,porfavor!」
回答は以下だ。
「1‐0で日本」(2人)
「2‐1で日本」(2人)
「1‐1のドロー」(2人)
「1‐0でコロンビア」
「2‐0でコロンビア」
「3‐0でコロンビア」
「3‐1でコロンビア」
さすが列強の南米予選を2位で切り抜けてきた大国である。これまでのレシフェ、ナタールでは「コートジボアール? ギリシャ? よく知らねえし、日本勝つだろ」みたいな適当感が漲っていたのだが、お隣のコロンビアとなるといくら適当なブラジル人でもそれなりに戦力の分析はできるらしい。ザックジャパン、ブラジル人予想では初めての黒星どころか4勝4敗2分の互角、さらに得失点差では4点のマイナスである。
日本が負けると思う理由を聞いてやろやないけ、と質問してみると、モール内のコリンチャンスショップでバイトしているゴンサオ君とロペス君は言う。
「1‐1だね。ワールドカップで1‐1はもっとも多いスコアなんだ」
「うん、そうそう。僕は2‐0でコロンビア。これもスコアとして多いんだよね」
「うん。そうそう」
一応、調べるとそんなこたあない。結局、適当じゃないか。
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さらに、カリナさんとセルジオさんの父娘は適当っていうかもはや願望だった。
「2‐1で日本ね。だって日本のこと好きだから」
「1‐1のドローだ。1点はあげてもせっかくだから1点はとってほしい」
サッカーの世界に「せっかくだから」なんていう言葉はあるのだろうか。
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トドメを刺すのがジエゴ氏とパウロ氏
「クアイバは暑いぜ。これで冬なんだからな。日本のキャンプはサンパウロ? なんだってそんな寒いところで!?」
「適応できれば間違いなく日本が勝つよ」
「でも、おれは正直に言うよ。2‐0でコロンビア。南米のチームは強いぜ」
「ずるいぞ、じゃあオレも当てにいく。3‐1だ」
本気で当てにこられると、こういうことになるらしい。まあ、しょせん素人の予想、というところではあるが、コロンビアが前の2試合よりワンランク上、ということは適当なブラジル人でも明白らしいし、なんたってグループCをリードしていて、突破が決定しているわけである。
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そんなチームに日本は、絶対勝利できれば得失点差も求められている。もし、日本の敗退が決まったら、当然、この短期連載も終了である。トーナメント進出が決まることを信じて、「最終回」や「さようなら」は言いません。またすぐ会いましょう。頼むぞ、ニッポン。 <取材・文・撮影/竹田聡一郎>
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