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北朝鮮、8月17日に国境開放か? 平壌往来再開で観光業も復活の兆し

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3年半の鎖国で北朝鮮はどう変わったのだろうか(2019年9月末の平壌駅)

中朝国境開放か?

「8月17日に国境を開放する」と中国北京の北朝鮮大使館が、関係の深い旅行会社や貿易会社に対し通達したと、遼寧省瀋陽の旅行会社から情報が入った。  通達したのは7月20日、以降、公式発表は確認できていない。北京の日本企業や駐在のメディア関係者へ確認するも、「北朝鮮は、遅くても8月中に国境封鎖を解除する」とのうわさがあるが、具体的な日付は聞いていないとのことだ。    そのため、17日から少し遅れる可能性はあるものの、大方の関係者の予想よりも早く北朝鮮が国境再開へ向けて動き出したことは確かなようだ。  ここで言う国境開放とは、中朝国境付近の都市限定ではなく、首都平壌へ往来できることを意味する。  平壌への直行便が再開されれば、北朝鮮が新型コロナウイルスまん延防止を理由に2020年1月末に国境封鎖を断行し、最後の定期便が飛んだ2月上旬以来、3年半ぶりとなる。

観光再開はあり得るのか?

 気になるのは、観光再開がいつになるのかだ。  前出の瀋陽の旅行会社代表は、まずは、北朝鮮の外交官や中国に駐在している官公庁関係者などの帰国、つまり、非観光での往来から再開されると思われると話す。  北朝鮮の前例から、出張者の往来から始まり、観光目的での往来は、その次になるとみているようだ。  中国人向けの北朝鮮旅行の再開は、10月1日からの国慶節連休前の9月末頃になるのではないかという。  では、日本人を含む外国人の観光再開はいつ頃になるのか。  日本人の北朝鮮旅行の手配もしている大連(遼寧省)の旅行会社は、中国人以外の外国人は、早くて10月末から11月頃からになるのではないかとみている。 「新型コロナで、中国人も平壌へまったく行けない期間が3年半もありました。外国人が宿泊するホテルや利用するレストラン、関係スタッフなど入国者の受け入れ態勢が整っていないと思われるので、入国者を絞りながら、少しずつ整えていくのではないでしょうか」(大連の旅行会社代表)
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春先から見られていた国境封鎖緩和の兆し
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なかのよう●北朝鮮ライター・ジャーナリスト。中朝国境、貿易、北朝鮮旅行、北朝鮮の外国人向けイベントについての情報を発信。東南アジアにおける北朝鮮の動きもウォッチ。北レス訪問が趣味。 Twitter ID @you_nakano2017

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