独身・実家住まいの“子供部屋おじさん”。年250万円の転売で得た「小さな幸せ」とは?――大反響・子供部屋おじさんトップ5
実家に住み続けている「子供部屋おじさん」に大きな反響があった。そこで過去5年取材してきた記事から大反響だったトップ5を発表する。第2位はこちら!(集計期間は2019年1月~2022年12月まで。初公開日2019年8月11日 記事は取材時の状況です)
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中年のおじさんになっても実家から離れず、幼い頃に親から与えられた部屋に住み続ける“子供部屋おじさん”が取り沙汰される昨今。一見、引きこもりがちで貧乏、不幸な人生にも思えるかもしれないが、本人にとっては幸せだという例もある。現在30代後半で独身の男性・ノリさん(仮名)は都内某所の一軒家で親と同居している。
「春、秋、冬は服を転売して夏は旅。高校を中退してアルバイト生活に入ったけど、ある日をきっかけに転売屋を始めた。この生活スタイルはもう10年を越えているよ」
ノリさんは高校入学後、半年も満たずに中退。以降、週6回のアルバイトをしていたが、ふとした思いで、8000円で買ったジャケットをオークションに出品したところ2万円で売れ、味をしめた。
転売屋での収入は1年間で250万円ほど。しかし、自分にとってはアルバイトや非正規雇用で同じ額を稼ぐよりも精神衛生上はるかに良いとノリさんは話す。
「元々バイクに乗るのが好きでさ、自分で着ていたライダースジャケットが増えすぎて、それを売り始めたんだ。そしたらこれが意外と金になる。今度はヤフオクで安く売りに出されている皮ジャンを買い占め始めた。家に山積みになった皮ジャンを眺めてさ、このメーカーはこの部分の造りがよくできているとか見ているだけでも楽しいんだよ。
それを油でしっかり手入れして、マネキンに着せてバッチリ撮影するんだ。自作のスタジオを作って撮影していた時期もある。ドキっとするくらいカッコよく撮れて、そのぶん高値で売れるから楽しいんだ。手間と時間はかなりかかるけど、コンビニで余った弁当を廃棄するよりはいい仕事だと思うだろ」
正直、「結婚はおろか一人暮らしも厳しい」と感じているそうだが、バイトしていてもどうせ同じ状況なのだから一生独身の転売屋でもいいとノリさんは開き直った。
貧乏だけど夏は毎年旅に出る転売男の生活
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