佐々木朗希「ロッテ時代をしのぐ“過保護ぶり”」のワケ。ドジャース先発陣“崩壊寸前”で佐々木が背負う「期待と重圧」
現地9日(日本時間10日)、ドジャースがナショナルズとの接戦を制して連敗を3で止めた。
これで東海岸の遠征6連戦を2勝4敗としたドジャース。移動日を1日挟み、現地11日(日本時間12日)から、ドジャースタジアムでカブスとの3連戦を迎える。
そんな救援陣の負担増の一因となっている一人が、ほかでもない佐々木朗希である。
ご存じの通り、東京シリーズの第2戦でカブス相手にメジャーデビューを飾った佐々木は、防御率こそ4.15とまずまずの数字を残しているが、3試合合計で投じたイニング数は8回1/3。特に開幕からの2試合はイニング数を大きく上回る四球数を記録するなど、酷い制球難に見舞われ、早々と交代を告げられたのは記憶に新しい。
前回登板のフィリーズ戦でようやく明るい兆しを見せ、5回途中まで1失点と好投し、課題の制球力も大幅に改善。四球も2個にとどめた。
それでも佐々木の早期降板は、今後もしばらく避けられないだろう。
というのも、ドジャースは佐々木にかなり厳密な球数制限を課しているためだ。チームやロバーツ監督が公言しているわけではないが、デビュー戦からの佐々木の球数は「56→61→68」。
まだ仕上がり途上だった初戦は50~60球という制限があったとみられるが、2試合目以降も徐々にしか増えていない。今後も「75→80→85」など計画的に球数を増やしていく考えだろう。
安定性を欠く先発投手陣の現状
ここに来てドジャースの大きな懸念材料となっているのが「安定性を欠く先発投手陣」である。 特に直近の4試合は、先発投手が合計21失点と乱調気味。新戦力のブレーク・スネルが左肩の炎症で負傷者リスト入りするなど、層の厚いドジャースといえども、先発陣は苦しい台所事情となっている。 そんなドジャースの先発陣を支えているのが、こちらも質・量ともに豊富な救援陣だ。ドジャースの今季チーム防御率は、メジャー全体で6位の3.22だが、その内訳は先発投手が4.27、救援投手が2.25である。ドジャースがメジャー最多の8試合で逆転勝利を収めているのは、まさに好調な救援陣の活躍あってこそだ。 さらに救援陣の貢献度の高さを示しているのが、投球イニング数である。先発陣と救援陣の投球イニング数を比較すると、前者の59回に対して、後者は64回。救援陣のイニング数が先発陣のそれを上回っているのは、メジャー30球団の中でもちろんドジャースだけである。 それだけドジャースの先発投手が早い回にマウンドを降り、救援陣がそのしりぬぐいをしているということになるが、この状態が続くようなら勤続疲労の懸念も生じかねない。
佐々木朗希も「救援陣の負担増」の一因に…
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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