ブラジルでは選挙への投票が義務。棄権すると罰金・罰則が!
―[[世界の選挙]ビックリ!白書]―
候補者の名前連呼、お決まりの選挙ポスターばかりが目立つ日本の選挙。じゃあ世界の選挙はどんな感じなの? というわけで、各国大使館や在日外国人、現地在住日本人に各国の選挙事情を聞いてビックリ! 選挙権年齢はもちろん、投票方法、投票率、選挙運動も日本とは全然違うのだった。これを読めば、アナタも選挙に行きたくなるはず!
ブラジル
18歳から70歳までは投票が義務。理由なく棄権すると罰金・罰則が
ブラジルでは18~70歳未満には投票義務があり、16~18歳未満&70歳以上は義務ではないけれど投票はできる。義務を負う有権者が投票に行かなかった場合、60日以内に理由を申告するのだが、「申告しなかったり、しても免除が認められないと、罰金のほか、パスポートおよび身分証明書が発給されない、公的金融機関から融資を受けられないなどの罰則も。また、3回連続して投票せず、理由も申告しなかった場合は有権者名簿から抹消されます」(在ブラジル日本大使館)といったお仕置きが……。
罰金額は州によって違うらしいが、ブラジル在住歴13年の竹内祐樹さんによると、「罰金は1~3レアル(50~150円)と聞いています。ただ、選挙委員長の判断により罰金の支払いを免除することも10倍にすることもできるとか。私の周りのブラジル人は『義務じゃなかったら絶対に投票しない』と言ってます。投票日は日曜なのですが、休みの日に投票に行くのが面倒みたいです」。わからんでもないけどね。さらに「大統領選や州知事選などは1回目の投票で過半数を満たす候補者がいない場合、決選投票が行われます」(大使館)と、ますます面倒くさい。
また、一部地域では投票を促すための措置もあり、「私の住む市や隣の市などは選挙の日には市内のバスが無料になります。スラム街から簡単に出てこられるよう配慮してのことです」(竹内さん)とのこと。ただし、大使館によれば、これは本当は法律違反らしい。
投票は電子投票だが、「アマゾン地域などでは選挙投票機がボートで投票地まで運ばれます」(大使館)と一苦労。選挙運動は「資金のある候補者は自分のテーマ曲を作って宣伝カーで市内を流し回っている」(竹内さん)、「候補者と支援者が車列を組んで街の練り歩きをする人も」(大使館)。さすがサンバカーニバルの国だけあるな。
― [世界の選挙]ビックリ!白書【5】 ―
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