有野課長が思う『ゲームセンターCX』が10年続いた理由
フジテレビのCSで放送されている『ゲームセンターCX』という番組をご存じだろうか? よゐこの有野晋哉が、レトロゲームに挑戦するという少し地味な番組なのだが、熱狂的なファンが多く、今年の11月には10周年を迎える。
⇒【写真】制作会社内に飾られている過去に番組で挑戦したゲームの数々 https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=520155
――今まで番組では、24時間生放送や、海外進出、ゲーム化などさまざまなことに取り組んでいますが、他に有野課長が、番組内でやってみたいことはありますか?
有野課長:最初の頃から言うてるんですけど、ファミコンのカセットを作りたいんですよ。でも工場のラインがないんですよ(笑)。なんとかならないかなーと、ずっと言ってますけどね。
――『ゲームセンターCX』は、スタッフ陣も出演者として番組に登場しますが、番組スタッフ陣との思い出や、今だから話せる思い出話などはありますか?
有野課長:僕が8年前に結婚をしたとき、それまで一切内緒にしながら「めちゃイケ」の方で発表をしたんですね。そんときにはこの番組のスタッフとの溝は深まりましたねー(笑)。スタッフからは「やっぱり『めちゃイケ』っすかー」とか言われて。
あと、この番組のDVDを販売しているハピネットさんの担当者と、フジテレビの番組プロデューサーさんが結婚したんですよ。これはもう課長が結んだ恋と言っていいと思いますよ(笑)。2人が結婚して、結婚式の式場で流すためだけに僕が「ツインビー」に挑戦したんですよ。あれはゲーム内で合体をするじゃないですか。その合体するのを、いやらしーい言い方で、プレイして、結婚式で流したそうです(笑)。僕が挑戦して、スタッフが丸1日かけて編集して。でもあれは、他のどこにも流せないと思いますね(笑)
――番組内では、有野課長の挑戦をいつも番組ADがサポートしています。これまで多くの歴代AD陣がいましたが、もしADを公募できるとしたら、どんなADがいいですか?
有野課長:映画『キック・アス』に出てたハリウッド女優の、クロエ・グレース・モレッツがいいです。印象でしかないですけど、あの子は多分ゲーム好きやと思うんで、日本語勉強してもらってね。課長ミスしたらボコボコに蹴られるかもしれませんけど。
――11月に行われる武道館での生挑戦や、来春公開予定の映画への意気込みやファンの方に楽しみにしてほしいところを教えてください。
有野課長:過去にも何回か、観客の前で公開挑戦をやらせてもらったんですけど、観客の皆さんから短い言葉でアドバイスが来るから、皆さんほぼ命令口調なんですよ。「上!上!」とか「それ取って!」とか。武道館当日は、僕が一番若輩者やと思いながらステージにあがろうと思います。僕がミスると1万人の怒号が来るんでしょうね(笑)。それに耐えるハートを作らないと!
映画に関してはまだまだ言えることが少ないんですけど、一つ言うと「壮大な借りパクの話」です。1980年代が基本の舞台設定なんですけど、そこに課長がどんな風に絡んでいくのかっていうを楽しみにして下さい。何の借りパクかも見てのお楽しみです(笑)
――『ゲームセンターCX』の次の10年の目標は?
有野課長:僕、頂きものの手紙とかを取っておく癖があるんですね。家族からのバースデーカードとか。5年くらい前に『ゲームセンターCX』のスタッフさんから、Wiiを貰ったんですけど、その中に「10年後の挑戦で使うので大事にしてください」と書いてあった手紙が入っていたんですよ。それがもう5年くらいで来るんだなと(笑)。あと、今はファミコンやスーファミのカセットでの挑戦が多いんですけど、ディスクの挑戦を増やしてほしいですね。でも、番組の構成作家が「それに挑戦するのはまだ早いです」と言ってるらしいんです。それは恐らく「課長の腕では1日でクリアできる規模じゃない」ってことだと思うんです……。
番組プロデューサー:たまに番組でプレイステーションのソフトに挑戦すると、課長が「画面が綺麗やなー」って言うんですけど、いまどき、初期のプレステの画面見て「綺麗」って言っているのは有野課長くらいですよ(笑)
有野課長:レトロゲームばっかり挑戦してるから、最新のゲームができなくなってるんですよ。新しいゲームをやったら、相方の濱口の方が上手いと思いますよ。挑戦でもないのに、モンハンを何十時間もやってたりしますし。
番組プロデューサー:モンハンは普通、みんなそうなんですよ(笑)
有野課長:あー。そうなんや。みんなそれで、飽きたら辞めんねや。こっちは飽きても辞められないですからね。
取材中も番組スタッフとの談笑が絶えなかった有野課長。取材当日には番組の収録が行われていたが、気さくに色んなスタッフに声をかけていた有野課長。この番組の根幹はやはり有野課長の人柄だと思います! <取材・文/トモMC 撮影/林健太>
●まだまだ続く!ゲームセンターCX 10周年プロジェクト!! https://www.facebook.com/GCCX10thPJ
▽イベント
ゲームセンターCX 有野の挑戦 in 武道館
11月5日開催チケット好評発売中!
チケットぴあ、イープラス、ローソンチケットにて
▽DVD
ゲームセンターCX DVD-BOX10
12月20日発売
▽ゲーム
ニンテンドー3DS用ソフト『ゲームセンターCX3丁目の有野』
2014年1月23日発売予定。過去放送でDVD化されなかった幻の映像を収録した、DVD同梱の豪華限定版は必見
▽映画
映画『ゲームセンターCX THE MOVIE』
2014年2月 新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー
11月5日には武道館でイベントを行い、来春には映画『ゲームセンターCX THE MOVIE』も公開される予定だ。番組内では「有野課長」と呼ばれて親しまれている、有野さんに今後行われるイベントや、10年続いた『ゲームセンターCX』への思いを聞いた。
――10周年を迎える『ゲームセンターCX』ですが、「この番組いけるな」という手ごたえを感じたのはいつ頃ですか?
有野課長:今から10年前のシーズン1から2に行くとき、スタッフから「どうしましょう?」って聞かれたんですよ。僕が「ソフトがあったらやりたいですね」って話したら、「7本あるんですよねー」と言われて、「10回やから3本足りないですね」ってスタッフと言いながら、「まあ見切り発車でいいんじゃないですか」と言いながらもう10年ですよ(笑)スタッフからそうやって「番組どうします?」と聞かれたのは、その一回こっきりで、そこからずーっと続いてますね。
――『ゲームセンターCX』が10年続いた要因ってなんでしょう?
有野課長:課長のゲームクリアを最後まであきらめない根気と、その垂れ流した根気を1時間にまとめ上げるスタッフの根気ですかね(笑)。あと、この番組が続いているのはメーカーさんのおかげですよね。僕が『ゲームセンターCX』で、昔の古いゲームをやったところで、メーカーさんに得はないわけじゃないですか。でもOKを出してくれるメーカーさんのおかげでここまでやってこれてると思うんです。
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