日本経済は「テツノミクス」で元気になる!? 鉄道による経済効果を試算してみたら凄かった
鉄道は国家の大動脈。リニア中央新幹線開通が現実味を帯びてきた現在、ついに田中角栄が構想した「日本列島改造論」が完成するのか? そこでSPA!は鉄道による日本経済活性化策を「テツノミクス」と命名。その実現度を探る。
今後の明るい材料に乏しい日本経済。そんななか景気回復の起爆剤としてSPA!が注目したのが鉄道による経済活性化、名付けて“テツノミクス”だ。その効果は、①切符購入や駅売店の利用など旅客の直接的な消費効果、②移動時間の短縮による労働時間の増大、③間接的な消費効果に大別できる。特に①と②の効果を最も期待されているのがリニア中央新幹線だ。
関西大学の宮本勝浩名誉教授のグループは、「東京~名古屋間の開業(’27年予定)後の経済効果は年間5260億円」と試算。
「同区間の新幹線で旅客の消費効果は証明されており、早く到着することで出張ビジネスマンの働く時間も増えて生産性も向上。あと、競合区間の飛行機の減便に伴い、国際線が増便となる可能性が高い。経済効果としては間接的なものですが、この増便された国際線の乗客の消費効果も含まれます」
そして、これとは別に建設工事にかかる経済効果として、11兆8250億円が推定できるという。ところが、ここにきて政府が建設費の一部を資金支援するという案が浮上。これに懸念を示すのは、鉄道アナリストの川島令三氏だ。
鉄道が日本経済発展のカギを握る!

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