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126年の歴史を持つ夕張線が廃線。地元民「悲しいけど…影響はない」

 3月31日、126年におよぶ歴史に終止符を打つ石勝線夕張支線(※以下、夕張線)。
夕張駅のホーム

夕張駅のホーム

 実は、ちょっぴり鉄道好きの記者も最後にその雄姿をひと目見ようと乗りに行ってきた。今回は乗車レポートに加え、廃線に対する地元住民たちの本音を紹介しようと思う。

鉄道ファンのために1日5往復から8本往復に増発!

 夕張線は新夕張駅~夕張駅を結ぶ全長16.1㎞の短い路線。もともと1892年に夕張炭田の石炭輸送のために敷設されたが、炭鉱閉鎖に伴い夕張駅以遠の区間の廃止、さらに夕張駅の2度の駅舎移転により現在の路線距離に短縮。3月16日以後はラストランに向けて1日8往復に増発されているが、その前は1日わずか5往復の運行だった。  ちなみに新千歳空港駅の隣の南千歳駅から新夕張駅に向かう普通列車が出ているが、その本数は1日わずか2本。ただし、帯広方面に向かう特急列車は新夕張駅に停車し、日中は1~2時間に1本出ているので記者はこちらを利用。30分ちょっとで新夕張駅に着いたが小さな町で、四方を山に囲まれている。同駅に向かう途中、トンネル以外でもケータイの電波が入らない区間があり、ずいぶんな秘境へと来てしまった感じだ。
新夕張駅(出発前の夕張線)

新夕張駅(出発前の夕張線)

 だが、こんな山間の駅で約20人が下車。その全員が夕張線目当ての鉄道ファンだった。
車体の「さよなら夕張支線」のプレート

車体の「さよなら夕張支線」のプレート

 ラストランに向けて増発されている夕張線はすべて臨時列車扱いとなっていて、先頭車両(※といっても2両編成)のヘッドには「臨時」の文字。車体側面の中央部には営業終了日の日付が入った「さよなら夕張支線」という特製プレートが付けられており、カメラ小僧状態の鉄道ファンたちがこぞって撮影している。

鉄道ファンばかりで地元の乗客が見当たらない……

 神奈川から来たという男子大学生は、「北海道は夕張線だけでなく、留萌線の留萌~増毛、江差線とここ数年で次々と廃線になっています。JR北海道は経営難だから仕方ないとは思うけど、鉄道ファンとして残念で仕方ない」と話す。
車内

地元住民の利用者は0人だった

 とはいえ、記者が乗った列車の乗客約30名のうち、地元住民の利用者は0人。すでに夕張線は地域の足ではなかったのだろう。
夕張の街並み

夕張の街並み

 列車もダイヤ通りの運行なのにのろのろ運転の区間が多かった。鉄道好きとしては景色がゆっくり眺められるのでいいかもしれない。記者も雪景色を存分に堪能できて癒されたが、通勤や通学の足としてはスピード不足でストレスを感じそうだ。
夕張駅で撮影する鉄道ファン

夕張駅で撮影する鉄道ファン

 終点の夕張駅では殺到する鉄道ファン対策なのか、普段は駅に常駐していないはずのJRの職員が整理にあたっていた。他にも車で訪れ、駅や列車の写真だけ撮影している人の姿も多かった。  記者も北海道出身なのでよく分かるが、車社会の道内では列車よりも車やバスでの移動のほうがずっと便利。そもそも列車で夕張を訪れたのは今回が初めてだ。
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