一人でも一人ではない感覚…噂の事故物件に行ってみた
先日、某賃貸情報サイトに掲載された「一人でも一人ではない感覚にさせてくれる人気の事故物件♪」などと、やたらと「♪」マークが踊る、ノリノリというよりもはや悪乗り気味のコピーが踊る物件情報が話題になった。
「一人でも一人ではない感覚」……そう、それはいわゆる「事故物件(瑕疵あり物件)」の物件案内広告だったのだ。
ネットでも瞬く間に話題になり、「女性の霊が映っている!」なんて噂も出たが、漫画キャラの無断使用などもあったせいか、ほどなくして賃貸情報サイトからは削除された。
あの物件は一体どんな物件だったのか。騒動の発端となった業者を直撃したものの、返答は得られず、我々取材班は、「場所は浦安」という残された情報を手がかりに地元の不動産業者を周り、同一物件を発見、早速内見に向かうことに。
地元不動産業者によると、前入居者が昨夏に室内で老衰により孤独氏したため事故物件になったという。
「詳細はわかりませんが、床一面がフローリングに張り替えられているので……、察して下さい」(地元不動産業者)
その言葉に一瞬身構えるも、部屋を見たら不安は払拭。大きな窓から光が入り、部屋全体が明るい。小奇麗で、30年という築年数も感じさせない。駅からはやや遠いものの、1年間は家賃半額とはお得だ。
ただ一点気になったのは、部屋中に消臭剤が6~7個と大量に置かれていたこと。もちろん特におかしな臭いはなかったが……。
「物件紹介の仕方は不動産屋によって自由ですが、面白おかしく宣伝した業者は少しやり過ぎですね。かわいそうなのは家主さんからのクレームに対応する管理会社。最悪の場合、激怒した家主が一方的に管理会社を変えてしまうケースもあるんですから」(同)
騒動にはなったが、床も張替え済みで「訳あり」を感じさせない。「事故物件」ということを気にしない人は一見の価値あり、かもしれない。
週刊SPA!8月6日発売号「[マル秘事故物件]激得ガイド」では、この他にも病死、自殺などで「瑕疵あり」になった事故物件を実際に内見。また、事故物件と知りながら借りた住民にはその住み心地を徹底リサーチしている。同時に、不動産業者から見た事故物件の扱いや注意点、探し方まで徹底レクチャー。
もちろん、夏ならではの怪異コラムもあって盛りだくさんの内容で報じている。「我こそは合理主義者」を自負する人はぜひ御覧ください。 <取材・文/週刊SPA!編集部>

![]() |
『週刊SPA!8/13・20合併号(8/6発売)』 表紙の人/篠崎愛 電子雑誌版も発売中! 詳細・購入はこちらから ※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める! |
【関連キーワードから記事を探す】
築45年の格安マンションは「賢い選択」なのか? 専門家が警告するフルリノベ物件の真実
世帯年収1000万円で都内にマンションを購入したい!都心と郊外、どちらが賢い選択?
都心マンション価格は10年で1.5倍以上に!なぜここまで高騰しているのか?
「楽天市」「ソフトバンクシティ」の誕生も!? 2025年の不動産市況は地方の過疎化、東京一極集中がさらに進む
“ワケあり”専門の不動産屋に聞く、賃貸契約のウラ側。「審査に落ちる人」が利用する“アリバイ屋”とは
熟年離婚した70代の父が“ゴミ屋敷”で孤独死。「怒りしかない」息子が現実を受け入れるまで
遺体発見まで平均18日…“年間8万人以上”にも及ぶ「孤独死」の“悲惨な見つかり方”<漫画>
特殊清掃員が明かす、“孤独死”現場に共通している3つの特徴
特殊清掃員がみた「認知症患者のゴミ屋敷」“ならでは”の特徴。「孤独死現場よりもひどい」実情とは
特殊清掃員が明かす「冬のお風呂で突然死」の壮絶現場。“ヒートショックのリスクが高い家”には共通点が
「猫を1匹捨てろ!」ペットを巡り大家とバトル、実家に出戻った43歳女性。人格まで非難され「一刻も早く出たくなった」
突然、都心マンションからの立ち退きを迫られた43歳男性の怒り「入居者を馬鹿にするな」
「家賃が突然9万円から18万円に…」家を追われた39歳女性の胸中。マンション購入に踏み切るも「立地は妥協せざるを得なかった」
突然の家賃値上げで、“劣悪ゲストハウス”に引っ越した31歳男性の嘆き「隣人がつばを吐く音まで聞こえる」
マンション価格高騰の余波?「家賃値上がり」の背景とは
コロナ禍でもパチンコ屋が増えている地域の裏事情
ウェディングプランナーの裏側。カップルのフリして他社の式場を“偵察”
「また東スポか…」は間違い?同業の記者たちが舌を巻く夕刊紙の取材力
新型コロナで生活困窮。給料の前借りと言われる「給料ファクタリング」とは?
時給8円以下…副業初心者のWEBライターに“やりがい搾取”が横行!?