断捨離は人生を選択するトレーニングになる

やましたひでこ

やましたひでこ氏

モノの流入を断ち、要らないものを捨て、執着から離れるという「断捨離」を提唱してきたやましたひでこ氏によると、捨てられない原因は、「自分とモノとの関係性を意識していないから」だという。

「断捨離において、誰かの命令で『捨てさせる』というのはあり得ません。自発的に捨てることを選ぶのです。捨てるにあたり、自分がそのものに対してどういう意識なのかを確認することが必要です。例えば、無意識でなんとなく持っているもの、関係が曖昧なもの、明確に必要だから置いているものとの3つに分けて、意識レベルの高い低いを検証していきます

 しかし、結果的に手放すに至らないのが現実なわけで……。

「それは、そのアイテムが二度と手に入らないと無意識に思い込んでいるから。つまり自分の未来を信用していない表れです。なぜ『捨てたい』か、なぜ『捨てたくないか』を自分に問いかけ、考察しましょう。もちろん簡単ではありませんよ。でもいつまでも決断を保留するということは、同じような人生を歩み続けること。断捨離を繰り返すと、人生を自分で選択できる技術が身につきます。トレーニングだと思い、ひとつずつ決断していきましょう」

 ちなみに、我々がやりがちなのが、捨てられないモノを実家に送りつけるという行為。やました氏はこれを「言語道断」と一蹴。

「自分が増やしたものは自分で始末すべきです。ご両親がモノに溢れて苦しい生活をするのをわかっているのでしょうか?」

 はい、反省します。今回、そんなやました氏の自宅を拝見させていただいたのだが、見える空間はさることながら、見えない収納スペースのモノのなさに驚かされる。

「世間で言う片づけ収納とは、空間をいかに有効活用するかとか、定位置に戻すことに焦点を当てていますが、あまり拘束をしないのが断捨離です。さすがにここまで追求するのはかなり時間がかかります。まずは自分の部屋にあるモノの過剰さに焦点を当てることから始めては。自分の居心地のいい空間をクリエイトするという意識で始めればきっとモノの処分が愉しくなると思いますよ」

【やましたひでこ氏】
大学在学中に断捨離に出合い、以降、クラター(ガラクタ)コンサルタントとして全国でセミナーを開催。著書『新・片づけ術 断捨離』を中心に関連本はベストセラーを連続

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