突然死んだら…ネット銀行に貯めたお金はどうなる?
「終活」の発想もないまま、30~40代の若さで突然亡くなった人々の周囲では予期せぬトラブルが発生している。そんな事例を見聞きした200人にアンケートを取ったところ、「デジタル機器に残されたデータ」が原因で起きたトラブルは、過半数の102件に。死後にムダな恥をかかないためにも、即刻デジタル周りの管理体制を見直せ!
◆「ネット上の資産」を宙に浮かせるな!
「デジタル絡みの死後トラブル」102件のうち、実はもっとも多かったのが、「故人が管理していたネット銀行口座やネット証券口座の詳細がわからなくなった」というもの(28件)。「夫の遺品にネット証券口座を開設したときの書類が見つかったので、さっそく資産を確認しようとアクセスしたら、パスワードが変更されていてログインできなかった」(45歳・主婦)。
ネット銀行の場合、死亡届が提出された時点で口座が凍結されるが、証券口座はその限りではないので、IDとパスワードさえわかれば、本人の代わりに取引を続けることも現実的には可能。ところが、IDとパスワードがわからないばかりに「相続」という形を取ろうとすると、手続きに1か月以上かかる。無論、相続の手続きは早晩行わなくてはならないが、今すぐ現金化したい資産などがあった場合、このタイムロスは痛い。
また、当たり前だが、口座の存在自体を遺族が知らない場合は、相続のしようがない。さすがに、定期的に送られてくるはがきなどでいつかは気がつくはずだが、気づかれないままだと、あなたが貯めたカネが宙に浮くことに……。
というわけで、SNS同様、ネット系マネーサービスについても、IDとパスワードをリスト化して、家族に託せるようにしておきたい。
「僕の場合、各口座のIDとパスワードをエクセルにまとめてプリントアウトし、預金通帳に挟んでいます。特に家族には伝えていませんが、僕に万一のことがあっても、すぐ見つかるはずですよ」(サラリーマン投資家のK氏)
― 35歳から始める[デジタル終活]完全ガイド【5】 ―

この特集の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
ひろゆきが抱く違和感「親の重要性、過大評価しすぎ」
完売続きの二刀流バーナーは、家でもキャンプでも使えるスグレモノ
「帰るか、離婚か?」家出するおじさんの胸中、密着ドキュメント
「残業続きで妻が離婚届を…」となる前に、寝る前の5分ですべきこと
妻や娘に虐げられるおっさんたち。暴言、無視は当たり前…家庭は安住の地ではない
銀座の超一等地に存在する「幽霊ビル」。“時価400億円”遺産をめぐる虚構に踊らされた人々
遺品整理の現場から“1億円の金塊”が「業者に丸投げしては絶対にいけない」発見者が激白
“損しない相続税”200万円超が120万円に「私だけでなく父もかなり節税できた」
増加する相続トラブル…時代が生み出した“争続”の原因とは
2億円の相続トラブル、介護もしてない従兄弟に半分も…遺言書「無効」の悪夢