更新日:2022年07月02日 09:25
恋愛・結婚

ホワイトデーは「男の手料理」で好感度アップ【女子ウケする料理のコツ】

 恋人や妻からバレンタインに手作りチョコをもらった男子も大勢いると思う。ならばホワイトデーも手作りでお返してみるのもいいのではなかろうか。だが、そうは言ってもいきなりローストビーフを焼いたり、ポタージュスープを作ったり、ケーキを焼いたりするのは、料理素人男子にとっては下手な国家試験を受けるよりも難しい。そこで今回は、手軽にできてなおかつオシャレ、そして言わずもがな旨い料理のレシピを紹介しようと思う。  ご登場願ったのは、先日『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)を出版した人気料理ブロガーのツレハナちゃんこと、ツレヅレハナコさんだ。ワインやお酒にピッタリ、そして女子ウケ抜群、しかも料理素人男子でもできるレシピを伺った。  ではさっそくレシピを……と聞こうとすると、ここでハナコさんから女子に料理を作ってあげる前の心得を説かれることに。 「せっかく料理を作ってくれるんだし、それはとっても嬉しいこと。でも、気張っちゃって自分のキャパ以上の料理、例えばいきなり七面鳥とか焼いちゃったりとか無理だし、失敗したらそれこそ残念。時間もかかって待たせたりしたら、機嫌も悪くなっちゃう。だから、まずは初心者の男性はシンプルで作り置きができる料理がオススメ。作り置きして、食べる時にそのまま出したりちょっと温めたりすればできるものがいいんじゃないかなって思います」  世にレシピ本は数あれど、初心者がいきなり書いてあるとおりに作れるとは限らない。と、言うわけでハナコさんが厳選した3品のレシピを紹介しよう。 ●オレンジとピスタチオのシチリア風サラダ
オレンジとピスタチオのシシリア風サラダ

混ぜるだけの超簡単料理。それでいて彩りも鮮やかでテーブルが華やぐ一品だ

 なんとも仰々しい名前の一品だが、作り方は至って簡単だと言う。 「オレンジはシチリアの名産で、こちらのサラダはシチリアでは定番です。作り方は本当に簡単で、皮を剥いたオレンジをオリーブオイルと白ワインビネガーと混ぜるだけです」  その気になるレシピはこちら。 <材料> オレンジ・1個 ピスタチオ(殻付き)・20個 オリーブオイル・大さじ1 白ワインビネガー・大さじ1 ミントの葉、塩、コショウいずれも適量 <作り方> 1.オレンジの皮を包丁で剥き、乱切りにする。 2.ピスタチオの殻を剥き、実の部分を軽く刻む。 3.ボウルにオレンジを入れ、オリーブオイルと白ワインビネガー、ちぎったミントの葉、塩とコショウを加えて和える。 4.お皿に盛り付けたら、上からピスタチオをふりかけて完成 「ポイントはオレンジの皮を包丁で切ること。剥いていくって感じですね。ピスタチオとミントがすっごく相性がよくて、オリーブオイルのコクとオレンジの甘さ、ビネガーの酸味が調和して白ワインにピッタリのサラダです。オレンジとミントの色合いが引き立つ白いお皿に盛ると、オシャレな感じがグッと上がりますね。あと、作るときは必ず味見しながら作ること! 調味料は何度かに分けて入れて、その都度味を見て好みの味付けにすれば失敗はしにくいはず」  不安がある男子はオレンジを余分に買って、まずは練習してから本番に備えるといいだろう。 ●フランスのいもグラタン ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1071811
ふらんすの芋グラタン

フランスではドフィノワと呼ばれ、肉料理に付け合わせる定番。ナツメグの香りがなんともプロっぽい味に引き立ててくれる

「このグラタンはフランスのレストランって言うか、街の定食屋さんみたいな気軽に入れるお店では、ステーキなどの付け合わせの定番で活躍している一品。フランスの定食屋さんでは大量に作り置きしてるんです」  でさっそく作り方を…… <材料> ジャガイモ・2個 牛乳・300ml とろけるチーズ・40g 塩・小さじ1 ニンニク(すりおろし)、ナツメグいずれも少々 <作り方> 1.鍋に牛乳を入れて皮を剥いたジャガイモをスライサーで薄切りにして落としていく。 2.1にニンニクと塩を加えて火にかけ、ねっとりし始めたらナツメグを加える。 3.耐熱容器に移したら、チーズを載せてオーブントースターでこんがりと焼き目ができるまで焼く。 「この料理のポイントはジャガイモを水にさらさないこと。水にさらすとデンプンが流れ出て、ねっとり感が出ないんです。それとナツメグですね。ナツメグの香りが一手間掛けた感を演出してくれるんです。それとこの料理は生クリームと小麦粉を使ってないからとってもヘルシーなのも女子ウケするポイント。作り置きしておけば、焼くだけだから前の日に作っておけば時短になるはず」  前の晩に作り置きして、先のオレンジサラダを作っている最中にオーブンで焼けば待たせることなくテーブルに料理が並ぶことになるはずだ。また、作り置きする際はジャガイモを少し硬めに煮ておくこともポイントなのだとか。 ●蒸し煮ラタトゥイユ ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1071805
ラタトゥイユ

作って一晩寝かせることがポイント。顆粒のコンソメなど、ダシの素を使わないから自然で優しい味わいに

 女子は野菜が大好きだ。男の料理はどうしても豪快な肉料理……となってしまいがち。なのでたっぷりの野菜を使ったラタトゥイユをオススメしたい。こちらのラタトゥイユ、ソテーしたお肉やパスタのソースにもなるスグレモノなのだ。 「ラタトゥイユを作るときに注意したいのは、途中で混ぜすぎないこと。特にナスなんかは型崩れしやすいので注意が必要。あとはたっぷりのオリーブオイルを使うことと、一晩寝かせることも大切。一晩寝かせることで味がなじんでくるし、このレシピだと動物性の油を使わないから冷たくしてもそのまま食べられちゃうのもお手軽でいいんです」 <材料> 玉ねぎ・1個(1cm角に切る) ナス・2本(5mm幅の輪切り) ピーマン・3個(1cm角に切る) しめじ・1パック(分けておく) ニンニク・2かけ(つぶしておく) トマトカット水煮缶・1個 トマトペースト・大さじ1(なくてもOK) オレガノ・小さじ1 塩・大さじ1/2 オリーブオイル・50ml <作り方> 1.鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて弱火で熱する。 2.香りが出てきたら玉ねぎ、ナス、ピーマン、しめじの順に加えて炒める。全体にオリーブオイルが回ったら、トマトペーストを加えて1~2分炒める。 3.トマト水煮缶、オレガノ、塩を加えて蓋をして30分ほど煮る。焦げ付きがないか確認する以外は混ぜすぎないこと。 「コンソメスープの素とか使わなくても、野菜からしっかりダシが出て本当に美味しいんです。オレガノの代わりにフレッシュなバジルの葉を入れても美味しくなります。夏場は一晩冷蔵庫で寝かせて、そのまま冷製で食べてもいいし、ソテーした鶏肉にソースみたいにかけてもいいです。もちろん、パスタと和えるのもノープロブレムというか、抜群に美味しいです。そのまま食べるだけじゃなくて、いろんな食べ方に応用することができるのがラタトゥイユのエラいとこ。わたしのオススメの食べ方は具材を潰して牛乳を入れてスープにしちゃう食べ方ですね」
ラタトゥイユ

夏場は一晩寝かせて冷えたまま、冷製で食べればビールが進むこと間違いナシ!

ラタトゥイユ

パン粉をかけてオーブンで焼けば香ばしいグラタン風にもなる。チーズをかけてやくのも美味!

ラタトゥイユのパスタ

パスタにソースの代わりとしてかけるのも旨し。ベーコンやジェノベーゼ、アンチョビを加えるなど自己流のアレンジをするのも◎

 ちなみに、ラタトゥイユに鶏肉を入れて煮込めばカチャトゥーラという料理になる。どうしても肉が食べたい男子にはこちらもオススメだ。  最期にハナコさんに女子ウケする料理のコツを聞いてみた。 「今回紹介した3品はいずれもミント、ナツメグ、オレガノ(バジル)というハーブを使ってます。女子ってハーブが大好きだから、さりげなくハーブを使った料理が出てきたらすっごく喜ぶと思います。それと今回の料理はあまり台所が散らからない料理ばかりです。グラタンは鍋にそのままジャガイモ入れちゃうし、ラタトゥイユもお鍋1つでできちゃう。料理の後に片付けするのって、以外と女子の仕事になっちゃうから台所が散らからないっていうのもポイントです」  立つ鳥跡を濁さず……料理は食べ終わった片付けまで考えてやれば、きっとあなたの株価もうなぎ上りになるはずだ。  なかなか予約の取れないレストランを頑張って予約するのもいいが、無骨で気合の入った男の料理でもてなすのも一興。料理なんて無理!と諦めてしまうことよりも、失敗してもいいから作ってみることの方が100倍楽しくなるはずだ。
ツレヅレハナコ

写真による顔出しはNGとのことで、似顔絵をいただきました。ちなみにこちらのイラスト、本誌でもお馴染みの渋谷直角氏によるもの

●ツレヅレハナコ…2004年5月より食をテーマにしたホームページ「ツレヅレハナコ」を開設(現在はブログに移行)。以降、100万view超えのブログ、ツイッター、インスタグラムなどで、外飲み情報から家飲みレシピまで独自の食情報を紹介している。著書に『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『ツレヅレハナコのじぶん弁当』(小学館)、グルメ漫画原案に『みつめさんは今日も完食』(小学館『月刊!スピリッツ』連載中)など。 ブログ「ツレヅレハナコ」 http://turehana.exblog.jp/ ツイッター @turehana インスタグラム @turehana1 写真/福尾美雪
女ひとりの夜つまみ

人気ブロガー・ツレヅレハナコさんによるつまみレシピ本

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