イチローが「得意or苦手」な日本人投手を探る――前田健太との初対決は3打席ノーヒット。三振も
ドジャースの前田健太投手(28)が、ついに日本人選手と対戦。しかもその相手はマイアミ・マーリンズのイチロー選手(42)とだけあってか、アメリカのファンだけでなく日本の野球ファンたちも、その試合に注目を集めた。
試合開始当初、好調な滑り出しを見せた前田だったが、7回にディー・ゴードン内野手(28)のヒットで同点へと追いつかれてしまう。前田はランナーを残したまま降板し、2番手のペドロ・バエズ投手(28)も打たれてしまったため、最終的に7回途中4失点で初黒星という結果に。
そんななか、念願だったイチローとの対戦では3打席ノーヒットに抑える意地を見せ、三球三振も奪った。試合には負けたがイチローには勝利を収めた、と称してもよいだろう。
イチローの日本人投手との対決は、今年でメジャー15年目となる彼にとってさして珍しいものでもなくなった。前田との対戦も、お互いの活躍次第では今後増えてくるかもしれない。今回は、そうしたイチローの日本人投手との対戦成績を振り返り、隠れた相性などを探っていこう。
昨年初対決が実現したニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手(27)とは、4打席の対戦で2安打。打率にして.500と非常に相性が良い。また、5月からマイナーで実戦登板を開始する、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手(29)には、22打席中7安打。打率は.318、2打点も決めていることから、田中やダルビッシュといった日本のトッププレイヤーであってもイチローの攻略は難しいようだ。
一方で、今回の前田のようにイチローを抑えている選手もいる。例えば、シアトル・マリナーズの岩隈久志投手(35)だ。彼がマリナーズに入団した2012年、イチローはヤンキースに移籍したため、それ以降対戦が増加。現在までイチローと12打席対戦し、わずか1安打(打率.091)と完璧に抑え込んでいる。
ボストン・レッドソックスの上原浩治投手(41)もその一人。13打席中、イチローに与えたヒットは2本。上原がイチローから奪ったアウトのおよそ半分は、三振であることも驚くべきポイントだ。
前田とイチローのチームは同じナショナル・リーグに所属している。地区は異なるが、このまま互いのチームが勝ち進んでいけば、大舞台で再び対戦することも考えられるだろう。
取材・文/石橋和也(Far East Division) photo by Arturo Pardavila III via flickr
【関連キーワードから記事を探す】
ドジャース佐々木朗希、右肩故障でIL入り…「評判ガタ落ち」からの“大逆転プラン”とは
佐々木朗希、5失点炎上&カーショー復帰で「マイナー降格」に現実味…ロッテ時代の“温室育ち”がメジャーで崩壊寸前に
今永昇太、フォーシームの“価値”が大幅下落…DeNA時代からあった「危険な兆候」
今季の大谷翔平「5つの変化」が“成績伸び悩み”の要因か…「右方向への打球が急増」「打撃妨害ゼロ」が意味するものは
「敬遠されない」大谷翔平に“明らかな異変”…初球打率.133「消極的打撃」がもたらす“負の連鎖”
「上沢は帰国したけど…」メジャーを諦めない「藤浪晋太郎」が評価急上昇。マリナーズ入団で“期待せざるを得ないワケ”
イチロー氏「MLB満票殿堂入り」を阻む壁。「3089安打」では“物足りない”と判断される可能性も
大谷翔平、シーズン終盤に“思わぬ落とし穴”の可能性。“ヒリヒリしすぎ”の9月がもたらすもの
男が選ぶ「嫌いな男」で坂上忍が3連覇。ご本人の感想は…
イチローだけじゃない! 国民栄誉賞を辞退した盗塁王・福本豊「立ちションできんようになるから」